康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 312 ページ)
【寅集中】【山部】峹;康煕筆画:10;頁碼:312 頁 07 行
『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』はいずれも同都切と注音し、音は「徒」に同じ。
『説文解字』は会稽山と釈す。別説に九江郡の当嵞山を指すともいう。古来の『尚書』の原本は「嵞」と作り、字形は「屾」を旁とし「余」を声とする。時に略して「峹」と作る。現今の文献では多く「塗」の字を仮借してこれに当てる。
『尚書・益稷』に「(禹)塗山に娶る」と見える。
応劭の注に曰く、これは禹が娶った塗山の侯国たる峹山氏の女である。
『左伝・哀公七年』に「禹、諸侯を塗山に会す」と見える。
杜預の注に曰く、此地は当今寿春の地界にある巣県、すなわち『漢書・地理志』に見える当塗県なるべし。
『正字通』に曰く、『説文解字』が「峹」字の釈を専ら会稽山に帰するのは考証誤りなり。詳らかなる辨析は土部の「塗」字の注を併せ参見るべし。