康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1527 ページ)
【亥集下】【鼠部】鼠;康煕筆画:13;頁碼:1527 頁 14 行目
【唐韻】書呂切【集韻】【韻会】【正韻】賞呂切、音は暑。
【説文】穴に棲む虫の総名なり。
【広韻】鼠は小獣にして、盗みを為すことを善くす。
【春秋・運斗枢】玉枢星散じて鼠と為る。
【易・繋辞】艮は鼠と為る。
また十二生肖の首なり。
また水鼠あり。
【雲仙雑記】水の旁・岸の隙に穴し、鼠に似て小なり。菱・芡・魚・蝦を食らう。
また氷鼠あり。東方朔云く、北荒の積氷の下に生じ、皮毛柔らかく、席と為すべし、と。
また火鼠あり。
【神異経】西域及び南海の火洲山に出ず。野火鼠あり、人その毛を取りて績ぎ、火浣布と号す。
また陰鼠あり。
【郭璞・山海経序】陰鼠は炎山に生ず。
また耳鼠あり。
【山海経】丹薫山に獣あり、状は鼠の如く、その尾をもって飛ぶ。
また香鼠あり。
【字彙】河南禹州密県雪霽山の香鼠、長さ寸余り、歯・須みな香を具え、麝に類す。大路を越ゆれば則ち死す。
また辟毒鼠あり。
【西域旧図】大秦に辟毒鼠あり。
また天鼠あり。
【王羲之・十七帖】天鼠膏は耳聾を治すべし。
また兀児鼠あり。
【甘粛地志】涼州の地に兀児鼠なる者あり、鼠に似たり。鳥に木周児なる者あり、雀に似たり。常に兀児鼠と同穴にして処す。按ずるに、此れ即ち『尚書』の「同穴」の鳥鼠なり。
また鳥名。鼠。
【山海経】栒状の山に鳥あり、状は鶏の如くして鼠毛なり、名づけて鼠と曰う。
また昌鼠は、鯧鰳魚の別名なり。
また鼠婦は、虫名なり。
【爾雅・釈虫】蟠は鼠負なり。
【注】甕器の底の虫なり。
【疏】負はに作る。陶、本草に注して云く、多く鼠の坎中に在り、鼠これを背に負う、と。
【詩・豳風】伊威室に在り。
【毛伝】委黍なり。郭璞曰く、鼠の別名なり。また婦に作る。
また馬の直肉の下を輸鼠と曰う。
【斉民要術】相馬法、輸鼠は方ならんと欲す。
また木名なり。
【爾雅・釈木】楰は鼠梓なり。
【郭注】楸の属なり。
また【本草】に鼠李あり。
また草名なり。
【爾雅・釈草】葝は鼠尾なり。
【注】以って皂を染むべし。
【又】鼠莞なり。
【注】繊細にして龍鬚に似たり、以って席と為すべし。
また【正字通】山名なり。鳥鼠同穴山、隴西首陽県に在り。
また土色なり。
【釈名】土赤きを鼠肝と曰う、鼠肝の色に似たるが故なり。
また憂いなり。
【詩・小雅】鼠思して血を泣く。また癙に書す。
【小雅】癙憂して痒し。
また両端を持つを首鼠と曰う。
【史記・灌夫伝】武安君韓御史を召して曰く、何ぞ首鼠两端するや、と。
【注】首鼠とは、一前一却するを言うなり。
上は歯に象り、下は腹・爪・尾に象る。俗に省いてに作る。楰の字は原刻、臾をとに作る。考証:【釈名】大赤を鼠肝と曰う、鼠肝の石に似たるが故なり。謹んで原文に照らし、大赤を土赤に改め、石也を色也に改む。