康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 84 ページ)
【子集上】【乙部】乳;康煕筆画:8;頁碼:84 頁 17 行
【唐韻】而主切【集韻】【韻会】蕊主切、音擩。
【広韻】柔らかい意。
また乳汁を指す。
【白虎通】文王は四つの乳頭を有し、これを至仁と称す。
また【礼記・月令・注】燕は繁殖の時に人の軒下に巣を作りて産む。
また天乳は星宿の名。氐宿の北に在り。
【列星図】天乳星明るければ、甘露降る。
また馬乳は葡萄の別名。
【本草図経】実馬乳に似たり。
また石鐘乳。
【桂海虞衡志】桂林宜融山の洞穴において、石脈湧き出づる処みな乳床を成し、凝結して垂れ下がり、末端薄くして中空なり。水滴落ちつつ凝結し、紋理蝉翼の如きものを良とす。
また竹乳。
【開宝本草】竹乳とは、山洞中に小竹遍く生じ、竹の津液をもって滋養され、乳状のもの竹子の形を成し、性平和なるをいう。
また鐘の四帯に乳状の突起あり。
【周礼・冬官考工記注】鐘帯間の突起を枚と謂う。声の震動ここより生ず。その乳状の突起数うるべきがゆえに枚と称す。
また【渓蛮叢笑】麻陽に銅鼓あり、江水中より掘り得たり。大鐘に似て、長筒三十六、乳状の突起重百余斤。
また【韻補】葉如又切、柔去声。
【易林】胎生卵生哺乳して育み、長大して人となる。君子万年、行動に福祐あり。
【説文】孚に従い乙に従う。乙は鳥を表す。人と鳥の生育を乳と謂い、獣類の生育を産と謂う。按ずるに『荀子・栄辱篇』に「哺乳する豚は虎を犯すことを憚らず、哺乳する犬は遠遊せず」とあれば、獣類もまた乳と称すべし。