康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 620 ページ)
【巳集上】【水部】洛;康煕筆画:10;頁碼:620 頁 15 行
古文は「洜」に作る。【唐韻】は「盧各切」と注音する。【集韻】【韻会】【正韻】は「力各切」と注音し、音は「落」に同じ。【春秋・説題辞】に、「洛」の義は「繹」なりとあり、水流れ連綿として波光影耀く様をいう。
また河の名なり。【書・禹貢】に伊水・洛水・瀍水・澗水を載す。【前漢・地理志】に曰く、洛水は弘農郡上洛県の冢嶺山に発し、東北へ流れて鞏県にて黄河に注ぐ。【山海経】に曰く、讙挙山は洛水の所出なり。
また雍州の河沢なり。【詩・小雅】に曰く、彼洛矣、其水湯湯たり。【周礼・夏官・職方氏】に曰く、正西は雍州にして、その浸は渭・洛なり。【注】に曰く、洛は懐徳に出ず。
また蜀にも洛水あり。【山海経】に曰く、岷山の首は女几山にして、洛水これより出ず。【水経注】に曰く、洛水は広漢郡洛県の漳山に出ず。
また東海郡にも洛水あり。【水経注】に曰く、この水は泰山南武陽県の冠石山に出ず。
また洛陽あり、地名なり。【一統志】に曰く、洛陽は成周の地なり。漢に郡を置く。宋初に洛陽・河南の二県を置く。明には河南府に属す。
また洛南県あり、西安府に属し、もと漢の上洛県なり。洛川県あり、延安府に属し、もと漢の鄜延の地なり。いずれも【広輿記】に見ゆ。
また「洛洛」あり、水の下る様を形容す。【山海経】に曰く、ここに瑶池あり、その水清くして淫々として下る。【注】に、「淫」は「瑶」に同じとす。
また「絡」に通ず。【荘子・大宗師】に曰く、洛誦の子孫之を聞いて瞻明なり。【注】に、「誦」は通の義なり。包羅万有にして通ぜざるなしとす。
また【韻補】に叶音して「盧谷切」と読み、音「祿」に同じ。【馬融・広成頌】に曰く、前衡山の陰に拠り、後王屋に背く。波・溠を浸し、滎・洛を会す。【類篇】にまた「雒」に作ると註す。按ずるに、『周礼注』に曰く、漢は火徳を以て王と為し、「水」の偏を忌みて、故に「洛」を「雒」に改む。魏また「雒」を改めて「洛」と為す。