康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1378 ページ)
【戌集中】【雨部】露;康煕筆画:20;頁碼:1378 頁下段 22 行
【唐韻】音は洛故切。【集韻】【韻会】【正韻】音は魯故切、「路」と読む。
【説文解字】潤うと釈す。字形は「雨」に従い、「路」声なり。
【玉篇】天の津液にして、降りて万物を滋潤するものと釈す。
【釈名】「露」は「慮」の意あり。物を覆い潤すものなり。
【大戴礼記】陽気盛んなれば、散じて雨露となると載す。
【五経通義】和順の気凝じて津液となるを露と釈す。
【蔡邕・月令】露は陰気の液なりと釈す。
【白虎通】露は霜の始なりと釈す。
【礼記・月令】孟秋の月、白露降ると載す。
【詩経・召南】に「厭浥行露」の句あり。【鄭玄箋】道を湿らし、始めて露あり。農暦二月の嫁娶の時を指す、と釈す。
また【詩経・小雅】に「英英白雲、露彼菅茅」の句あり。
【屈原・離騒】に「朝に木蘭の墜露を飲む」の句あり。
【前漢書・晁錯伝】に「万民を覆露す」の説あり。【注】如淳曰く、覆は庇護の意、露は恩沢の意なり。
【春秋緯】武露は布散し、文露は深沉すと載す。【注】甘露その国に降るや、布散すれば其の人武を尚び、凝重すれば其の人文徳を尚ぶ。
また【玉篇】顕れるの意ありと釈す。
【集韻】彰すの意ありと釈す。
【礼記・孔子閑居】に「風霆形に流れ、庶物露生ず」の句あり。【孔穎達疏】顕れて生ずると釈す。
【左伝・襄公三十一年】に「其れ之を暴露す」の句あり。
【戦国策】に「諸侯斉の罷露を見る」の句あり。【注】野外に在るを露と謂う。
また【左伝・昭公元年】に「壅閼湫底ある所なからしめ、以て其の体を露わすべし」の句あり。【注】露は痩弱の意なり。【孔穎達疏】肌膚消瘦すれば、則ち骸骨顕れ出づ、と釈す。
また【正字通】軍中の捷報を露布と謂うと載す。
【後漢書・礼儀志】に「駅馬を請いて露布す」の記載あり。
【文心雕竜】露布を釈して曰く、露布とは封緘せざる文書にして、公然宣べて衆に見しめ聞きしむるなり、と。
また台の名を指す。
【史記・孝文本紀】かつて露台を造らんと欲す、と載す。
また【史記・楚世家】に「篳露藍縷」の説あり。【注】服虔曰く、篳露は柴車(陋なる車)にして、飾りなき大車の如し、と。
【後漢書・霊帝紀】百姓家の露車(蓋なき車)を得て共に乗る、と載す。
また【揚子・方言】覆結(一種の髪髻)を承露と称する地あり、と載す。
また【正字通】庫露は器物の名なり、と載す。
【皮日休詩】に「襄陽髹器を作れば、中に庫露真あり」の句あり。【注】器物玲瓏として空虚なるが故に庫露と名づく。今俗に書格を庫露格と謂う。
また【前漢書・董仲舒伝】に「玉杯蕃露」に触る。【注】皆その著せる書の名なり。
【字彙補】繁露は帝王の冠冕に垂るる玉串なりと釈す。董仲舒の『春秋繁露』、程大昌の『演繁露』皆是の意を取る。
また露は書法の筆法の一なり。
【王愔・文字志】阿那(柔美)の様濃露の如し、と載す。
また【爾雅・釈草】に蔠葵を繁露とも曰う、と載す。【注】即ち承露なり。茎大きく葉小さく、花紫黄色なり。
また【汲塚周書】渠叟犬を貢ず。此の犬即ち露犬なり。能く飛び、虎豹を食う、と載す。
また白露・寒露は節気の名なり。【後漢書・律暦志】に見ゆ。
また【詩経・邶風】に「胡為乎中露」の句あり。【毛伝】中露は衛の邑なり、と釈す。
また姓なり。
【広韻】『史記・三皇本紀』に其后に州・甫・甘・許・戯・露・斉・紀・怡・向・申・呂等あり、皆姜姓の後にして諸侯となると説く、と載す。
【国語・魯語】露堵父を客卿と為す、と載す。
【風俗通】漢に上党都尉露平あり、と載す。