康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 250 ページ)
【丑集下】【大字部】夾;康煕筆画:7;頁碼:250 頁 10 行。『広韻』『集韻』『正韻』に古狎切、『韻会』に訖洽切とあり、音は甲。意味は左右から支え挟むこと。『書・多方』に「汝ら何ぞ我が周王を輔け佐けざるや」。『左伝・僖公二十六年』に「成王を輔く」とあり。また近づく・隣接するの意。『書・梓材』に「遠方を懐柔するは之を近づくるなり」。注に「遠方を帰附せしむるは之を親しませるなり」とあり。また兼ね備える・同時に有するの意。『呂温・狄仁傑頌』に「密かに五龍を授け、日を夾んで飛ぶ」とあり。また梵夾(仏教経巻の挟板)を指す。『通鑑』に「唐の懿宗、宮中に講席を設け、自ら経文を誦唱し、手に梵夾を録す」とあり。また鉗夾を指し、巧言を弄して固執し纠缠うたとえ。『柳宗元・乞巧文』に「鉗に夾まれたるが如く固執す」とあり。また『集韻』『韻会』に吉協切、『正韻』に古協切とあり、音は頬。意味は傍・側方、また持つ・取る。夾弓については『周礼・夏官注』を見よ。弓体の外弯多く内弯少なきを夾弓と曰う。また剣夾(剣名)を指す。『陶弘景・刀剣録』に「殷の孔甲、牛首山の鉄を採りて一剣を鑄じ、銘に『夾』と刻む」とあり。また『集韻』に檄頰切とあり、音は協。『説文』によれば利発・敏捷の意。また姓とする。『前漢・芸文志』に夾氏春秋あり。また「狭」(狭窄)に同じ。『後漢書・東夷伝』に「東沃沮、其の地形東西に狭く南北に長し」とあり。『六書正譌』に字形は二つの「人」と省画より成り、二人相対して臂肘の下を支え合う様にて「夾」の意を表すとあり。