康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 414 ページ)
【卯集中】【戸部】戸;康煕筆画:4;頁碼:414 頁下段 32 行
古代文献による記載:【唐韻】【正韻】は侯古切、【集韻】【韻会】は后五切で、音は「祜」に同じ。【説文解字】は「護」の意と釈す。【釈名】は慎んで守護し封じ隔てる施設と釈す。【六書精蘊】は房屋の開口部と釈す。凡そ房屋の開口を「戸」といい、庁堂の開口を「門」という。内側の開口を「戸」、外側の開口を「門」という。一扇の門を「戸」、二扇の門を「門」という。【易経・節卦】に「戸庭に出ず」とあり。【詩経・豳風】に「向きを塞ぎ戸を墐ぐ」とあり。
また居民を指して「編戸」という。【唐六典】に戸部は天下の戸口を掌ると記す。
また「阻止」の義あり。【左伝・宣公十二年】に「屈蕩之を戸す」とあり。【注】は阻止の意と釈す。
また【前漢書・王嘉伝】に宮殿の大門を守り、入るべからざる者を阻めずして免官されたと記す。【注】は宮殿の大門を守り、入るべからざる者を阻むべきところ、失職して人をして闖入せしめたと釈す。
また【爾雅・釈地】に「觚竹北戸」とあり。【注】は「北戸」を南方の国と釈す。【疏】は即日南郡なりと説く。師古曰く、其れ日の南に在るを謂い、所謂「北戸」とは戸北向けて日に面するを指す。
また【礼記・月令】に蟄虫始めて振奮し、戸を開いて出づと記す。【注】「戸」は洞穴を指す。
また飲酒に「大戸」「小戸」の説あり。【呉志】に孫皓毎に宴を設け、人ごとに七升を限りとし、酒量少なき者は飲み尽くさずとも強いて飲ませたりと記す。【白居易の詩】に「戸大にして甜酒を嫌う」とあり。
また姓とする。漢代に戸尊なる者あり。
また「昈」に通ず。文采鮮明なる様を指す。【揚雄・蜀都賦】に「戸豹能黄」とあり。
また「濩」に通ず。商湯の時の楽曲名を指す。【揚雄・蜀都賦】に「戸音六成」とあり。
また翁姑切、音「烏」に同じ。【淮南子・時則訓】の「烏孫国」を「戸孫」と書く。