康熙字典解説
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【卯集中】【戸部】扈;康煕筆画:11;頁碼:416 頁 16 行
古文に曰く:【唐韻】【正韻】は侯古切、【集韻】【韻会】は后五切で、音は「祜」に似たり。【説文解字】に曰く:有扈は古の国名なり。夏朝と同姓の諸侯の封地にして、甘の戦いの際には鄠県に在り、そこに扈谷あり。
また桑扈を指す。鳥名なり。【詩経・小雅】に曰く:「交交たる桑扈、その羽鶯々たり。」【注】桑扈は窃脂の鳥なり。
また当扈という鳥あり。【山海経・郭璞賛】に曰く:鳥は翼をもって飛ぶ。当扈は髭をもって飛ぶ。
また官名なり。【左伝・昭公十七年】に曰く:九扈は九種の農官にして、民の過度なる行為を制止するを務む。【注】扈は制止を意味す。
また尾を指す。後に皇帝に従って出行することを扈従と称す。【司馬相如・上林賦】に曰く:「扈従横行す。」【留青日札】に解して曰く:天子に従い、獣を追いて縦横馳駆するを謂う。
跋扈は強横覇道を指す。【後漢書・質帝紀】に曰く:質帝は梁冀を跋扈将軍と称す。
また披戴を意味す。【屈原・離騒】に曰く:「江離と辟芷を扈う。」
また【爾雅・釈山】に曰く:山体庞大なるを扈と称す。
桑扈はまた隠士を指す。【楚辞・九章】に曰く:「接輿は首を髡し、桑扈は裸而行く。」
扈扈は広大を意味す。【礼記・檀弓】に曰く:汝あまり張るなかれ。
また姓なり。【風俗通】に曰く:趙国に扈輒という者あり。