康熙字典解説
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【亥集上】【鬲部】鬲;康煕筆画:10;頁碼:1458 頁下段 20 行
古文。『広韻』郎撃切、『集韻』『韻会』『正韻』狼狄切、音「歴」に同じ。『説文』に「鼎の類にして、容五觳(一斗二升を一觳とす)」とある。『爾雅・釈器』に「鼎足の中虚にして曲がるを鬲という」とあり、注に「鼎足の曲がるを指す」、疏に「款は闊の意なり。鼎足の間疎闊なるを鬲と謂う」とある。『前漢・郊祀志』に「その足中虚なるを鬲という」とあり、注に蘇林曰く「足中虚にして実ならざるを鬲と名づく」とある。『揚子・方言』に「釜、呉・揚の間これを鬲と謂う」とある。
また『広韻』『正韻』各核切、『集韻』『韻会』古核切、音「隔」に同じ。『礼記・喪大記』に「陶人鬲を作りて重きを県る」とあり、疏に「重きを県る瓦瓶なり」とある。
また姓なり。
また『儀礼・士喪礼』に「苴絰の広さ大鬲のごとし」とあり、注に「鬲は扼と同じ、中人の手握り一圈約九寸、喪服の麻帯の差これにより定まる」とある。『釈文』に「鬲、また搹と作る」とある。
また国名なり。『左伝・襄公十四年』に「靡有鬲氏に奔る」とあり、注に「鬲は国名、今の平原県の地にあたる」とある。
また『爾雅・釈水』に「鬲津は九河の一なり」とあり、注に「水流多く狭にして阻み、隔を設けて津となすべし」とある。
また「隔」に同じ。『前漢・五行志』に「鬲絶して門戸を閉ず」とあり、注に師古曰く「鬲は隔と同じ」とある。
また『集韻』乙革切、音「厄」に同じ。「軛」に同じ。『周礼・冬官考工記・車人』に「凡そ輈を作る、鬲の長さ六尺」とあり、注に「鬲は輈の前端にて牛の頸を押さうる部分なり」とある。『五経文字』に「『説文』は鬲と作り、経典相承えて鬲と作る。鬲字の原形は鬲に従う」とある。