康熙字典解説
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【酉集上】【言部】諜;康煕筆画 16、頁 1169。『唐韻』徒葉切、『集韻』『韻会』達協切、音は牒に同じ。『説文』に「軍中の反間なり」とあり。『玉篇』に「伺うなり」とあり。『左伝・桓公十二年』に「楚師、彭に分かれて渉る。羅人、伯嘉をして之を諜せしむ」とあり。注に「諜、伺うなり」とあり。疏に「詐って敵国の者と為り、其の軍中に入り、间隙を伺い、以て其の主へ反報するを謂う。兵書に之を反間と謂う」とあり。又『宣公八年』に「晋人、秦の諜を得たり」とあり。注に「諜、往来して間諌する者なり。今之を細作と謂う」とあり。又『哀公元年』に「女艾をして澆を諜せしむ」とあり。注に「亦た同じ」とあり。『周礼・夏官』に「環人、邦国を巡り、諜賊を搏つ」とあり。『呉志・孫皓伝』に「宜しく間諜を遣わし、以て其の勢を観るべし」とあり。又『字林』に「牒に通ず」とあり。『広韻』に「譜諜なり」とあり。『史記・三代世表』に「余、諜記を読むに、黄帝以来皆年数あり。其の暦譜諜の終始五徳の伝を稽うるに、古文咸く同じからず、乖異す」とあり。『後漢書・張衡伝』に「子長之を諜し、爛然として第あり」とあり。注に「諜、譜第なり。牒に通ず」とあり。『文心雕竜』に「百官事を詢えば、則ち関刺解諜あり。諜とは葉なり。短編の諜、枝に在る葉が如し。諜亦た書して牒と作す」とあり。又「喋に通ず」とあり。『史記・張釈之伝』に「豈に此の嗇夫を斆い、諜喋として利口捷給ならんや」とあり。『索隠』曰く「『漢書』は喋喋と作り、多言なり」とあり。又『集韻』に托協切、音は帖に同じ。『説文』に義同じ。『類篇』に「安なり」とあり。又『集韻』に悉協切、音は燮に同じ。『類篇』に「言相次ぐなり」とあり。『増韻』に「或いは𧨢と作り、訛って言と作る」とあり。『字彙補』に「又省みて𧫎と作るも非なり」とあり。考証:『左伝・桓公十二年』の「楚師、絞を伐ち彭を渉る」は、原文に照らして「楚師、彭に分かれて渉る」に改む。