康熙字典解説
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【寅集中】【巾部】帝;康煕筆画:9;頁碼:330 頁 14 行
古文【唐韻】都計切【集韻】【韻会】【正韻】丁計切、音は諦。【説文】に「諦なり。天下を王たるの号」とあり。【爾雅・釈詁】に「君なり」とあり。【白虎通】に「徳天に合する者を帝と称す」とあり。【書・堯典序】に「昔、帝堯に在りて、聡明文思、天下を光宅す」とあり。【疏】に「帝とは天の一名称にして、ゆえに帝と名づく。帝とは諦なり。謂うべし、天は蕩然として心なく、物我を忘れ、公平に通遠し、事を挙げて審諦なるがゆえに、これを帝と謂う。五帝の道も此に同じく、亦た能く審諦なるがゆえに、その名を取る」とあり。【呂氏春秋】に「帝とは天下の適くところ、王とは天下の往くところ」とあり。【管子・兵法篇】に「道を察する者は帝、徳に通ずる者は王」とあり。【史記・高帝紀】に「乃ち皇帝の位に即き、汜水の南に在り」とあり。【注】蔡邕曰く「上古の天子は皇と称し、其の次は帝と称す」。又諡法にあり。【史記・正義】に「徳天地に象るを帝と曰う」とあり。又上帝とは天なり。【易・鼎卦】に「聖人亨して、以て上帝に享る」とあり。【書・舜典】に「肆、上帝に類す」とあり。又五帝は神の名なり。【周礼・春官・小宗伯】に「五帝を四郊に兆す」とあり。【注】に「蒼帝を霊威仰と曰い、赤帝を赤熛怒と曰い、黄帝を含枢紐と曰い、白帝を白招拒と曰い、黒帝を汁光紀と曰う」とあり。【家語】に「季康子、五帝の名を問う。孔子曰く『天に五行あり、金木水火土、時を分ち化育して万物を成す。其の神を五帝と謂う』」とあり。又星の名なり。【史記・天官書】に「中宮天極星、其の一明なる者は太乙常に居る所なり」とあり。【注】文耀鉤云く「中宮大帝、其の精は北極星なり」。春秋合誠図云く「紫微大帝室、太乙の精なり」。正義曰く「太乙は天帝の別名なり」。【又】「大角は天王の帝廷なり」とあり。【注】索隠曰く「援神契云く『大角は坐候なり』。宋均云く『坐は帝坐なり』」。【又】「太微は三光の廷、其の内五星は五帝の座なり」。又地名なり。【左伝・僖公三十一年】に「衛、帝丘に遷る」とあり。【注】に「帝丘は今の東郡濮陽県、故に帝顓頊の墟なれば、ゆえに帝丘と曰う」とあり。考証:【書・堯典伝】「昔、帝堯に在りて、聡明文思、天下を光宅す」。謹んで按ずるに、此れ是れ書序の文なり。伝は序を改む。【周礼・春官・小宗伯】【注】「黒帝を葉光紀と曰う」。謹んで原文に照らし、葉を汁に改む。