康熙字典解説
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【酉集下】【辵部】遅。康煕筆画:18。頁碼:1264 頁第 17。古文に邌と作る。『唐韻』直尼切、『集韻』『韻会』尼切、『正韻』知切、音は墀。『説文』に「徐行なり」。『広韻』に「久なり、緩なり」。『詩・衛風』に「行道遅遅」。『礼・玉藻』に「君子の容舒遅」。また『孔子閑居』に「体無きの礼、威儀遅々たり」。注に「緩にして迫らず」とある。また委遅は、回遠の貌なり。『詩・小雅』に「周道倭遅」。また『韻会』に「栖遅、息す」。『詩・邶風』に「以て栖遅すべし」。また姓なり。『書・盤庚』に「遅任言有り」。注に「古の賢人」とある。また尉遅は復姓なり。また『広韻』『韻会』直利切、『集韻』直吏切、『正韻』直意切、音は稚。『広韻』に「待つ」。『後漢書・章帝紀』に「朕直士を思うこと遅く、席を側にして異聞を待つ」。また『趙壹伝』に「実に其の懸遅を昭むるを望む」。注に「心を懸けて之を仰ぐ」とある。また遅明は即ち黎明なり。『前漢書・高帝紀』に「遅明、宛城を囲みて三匝す」。注に「遅は未だなり。天いまだ明ならざるの頃なり」とある。『衛青伝』に「遅明に行ること二百余里」。注に「遅は待つなり。天の明なんとするを待つ」とある。また『正韻』に「速からんと欲して彼を以て緩と為すを遅と曰い、彼をして徐行せしめて待つ亦た遅と曰う」。『荀子・修身篇』に「彼の止まるを遅くして我を待つ」。また乃なり。『史記・春申君伝』に「遅く韓魏に令して帝重を斉に帰せしむ」。注に「遅は猶値なり。値は猶乃なり」とある。『韻会』に「遅・遟同じ」とある。