康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 571 ページ)
【辰集下】【欠部】欧;康熙筆画 15;頁 571『玉篇』『集韻』『韻会』於口切、『唐韻』烏后切、音は殴。『説文』に「吐く」とあり、あるいは嘔と作る。『急就篇注』に「欧逆とは、吐いて食を下さずすること」とある。『前漢・厳助伝』に「欧泄は霍乱の病ひ相ひ随ひ属す」とある。『山海経』に「薄魚は一目にして、其の声欧のごとし」とあり、注に郭璞曰く「人の嘔吐する声のごときなり」という。また「海外に欧絲の野あり、大踵の東に女子跪きて樹に拠りて絲を欧す」とあり、注に郭璞曰く「葉を噉みて絲を吐くを言ふ、蓋し蚕の類なるべし」という。『白氏六帖』に「樹に跪き絲を欧し、桑を生じて繭を得」とある。また殴に通じ、捶ち撃つことを意味す。『史記・留侯世家』に「良愕然として之を欧らんと欲す」とある。また『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』に烏侯切、音は鴎。謳と同じ。気を出して歌うことなり。また欧欧は声なり。『魏・繆襲・尤射』に「鶏鳴欧欧、明燈皙皙」とあり、皙は制に音ず。また姓なり。欧冶子は古へ剣を鋳るに善き者、『越絶書』に見ゆ。また欧侯・欧阳は倶に復姓なり、『漢書』に見ゆ。また刀の名なり。『後漢・虞詡伝』に「寧ろ欧刀に伏して遠近に示さん」とあり、注に「欧刀は人の刀なり」という。また水名なり。『山海経』に「滏水東流して欧水に注ぐ」とある。『集韻』に或いはと作る。