康熙字典解説
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【巳集上】【水部】注。康煕筆画:9。頁碼:618 頁 05 行。『唐韻』之戍切。『集韻』『韻会』朱戍切。音は注。『説文』に「灌ぐ」とあり。『増韻』に「水流れ射る」とあり。『詩・大雅』に「豊水東に注ぐ」とあり。また「引く」の義あり。『前漢・溝洫志』に「填淤の水を注ぎ、舄鹵の地を溉す」とあり。また「意の向かう所」を注という。『管子・君臣下篇』に「君人者上に注ぐ」とあり。〔注〕上とは天に注意を向くるを謂う。また「記す」の義あり。『通俗文』に「物を記すを注と曰う。支分派別之意による」とあり。また凡そ伝をもって経を釈するを注と曰い、通じて注と作る。また「聚まる」の義あり。『周礼・天官』に「獣人及び弊田、禽をして虞中に注げしむ」とあり。また「撃つ」の義あり。『荘子・達生篇』に「黄金を以て注ぐ者」とあり。また「属す」の義あり。『爾雅・釈天』に「旄を首に注ぐを旌と曰う」とあり。〔注〕旄牛の尾を以て之を竿の首に属すを言う。また矢を弦に属するをも注と曰う。『左伝・襄公二十三年』に「楽射えて中らず、また注げば則ち槐の本に乗じて覆る」とあり。また薬を付着するも亦た注と為す。『周礼・天官』に「瘍医祝薬劀殺の斉を掌る」とあり。〔注〕祝は当に注と為すべし。注は薬を附著するを謂う。また華不注は山名なり。『括地志』に「済南に在り」とあり。また句注も亦た山名にして、代州雁門県の西北に在り。また仄注は冠名なり。『前漢・五行志注』に「形側立して下に注ぐを言う」とあり。また日注は茶の名なり。『欧陽修・帰田録』に「両浙の品、日注第一と為す」とあり。また『集韻』株遇切、音は駐。注と同じ。また『集韻』陟救切。『正韻』職救切。音は昼。虫の喙なり。咮・噣に通ず。『周礼・冬官考工記』に「注を以て鳴ずる者」とあり。また注張は星名なり。別に木部柳字の注に見ゆ。考証:また勿注も亦た山名にして、代州雁門県の西北に在り。謹んで按ずるに、『漢書・地理志』雁門郡及び『元和郡県志』皆な句注と作る。謹んで勿を句に改む。