康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 423 ページ)
【卯集中】【手部】抭;康煕筆画:9;頁碼:423 頁 02 行。【唐韻】以沼切。【集韻】以紹切。音は「腰」の上声。これはいわゆる異体字である。【説文解字】に曰く、あるいは手・宂に従って作る。義は臼より物を舀(すく)うに在り。また【広韻】以周切。【集韻】【韻会】夷周切。音「由」に同じ。【周礼・地官・舂人】に「女舂抭二人」と見える。【注】に曰く、舂および抭の役を務むる女奴を謂う。【詩経・大雅】に「或舂或抭」とあり。【王応麟・詩考】に「或舂或抭」、董氏は韓詩を引くと記す。按ずるに、今の『詩経』の本には「揄」に作る。また【集韻】容朱切、音「兪」に同じ。また弋切、音「燿」に同じ。義同じ。また他刀切、音「叨」に同じ。物を舀うの器を指す。「挑」と同字なり。【説文解字】に曰く、あるいは臼に従って「𦥑」に作る。【集韻】また「𢬧」に作る。別に臼部の「𦥑」の条に詳し。按ずるに、『説文』の篆形及び注釈甚だ明瞭なるも、諸書の中ただ『広韻』篠韻のみ「抭」を収め、他は皆誤って「抌」に作る。『字彙』この誤りを襲い、『正字通』之を弁ずれども、却って「抭」を捨てて「扰」を採用し、いずれも『説文』に合せず。今これを考訂して正す。互いに「揄」の条を参看すべし。