康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 212 ページ)
【丑集上】【口部】嚘。康煕筆画:18。頁碼:212 頁 40 行。『唐韻』『集韻』に「於求切」、音「憂」に同じ。『説文解字』には、語る時にためらうさまと釈す。『正字通』に、『漢書・東方朔伝』の「咿嚘啞者」を引いて、言辞いまだ定まらざるを意味すと云う。按ずるに、『漢書』の原文は「伊優亜」と作る。また『広韻』に「欭嚘」あり、嘆息を表す。「咿嚘」とも作る。韓愈『江陵に赴く途中三学士に寄すの詩』に「佇立して久しく咿嚘す」の句あり。また『玉篇』老子の語を引いて「終日号して嗌嚘せず」とあり、「嚘」は気順ならず、気逆なるを指す。按ずるに、今伝わる老子の版本は「嗄」と作る。また『集韻』に時に「𠴲」とも作る。按ずるに、『広韻』では「嚘」を「欭嚘」(嘆息)と釈し、「𠴲」を気逆と釈して、音同じくして義異なる。『集韻』は、『玉篇』が「嚘」を気逆と釈したるにより、両者を併せて一とせり。