康熙字典解説
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【未集中】【羊部】羨;康熙筆画 13;頁碼 952 頁 31 行
『広韻』『集韻』『正韻』はいずれも似面切と音し、読みな「涎」に同じ。『説文解字』には貪欲と釈す。字形は「㳄」と「羑」の略体より成る。『詩経・大雅』に「無然歆羡」とあり、注に「かく貪慕することなかれ」という。
また『広韻』に余りと釈す。『詩経・小雅』「四方有羡」、伝に「羡は余りなり」といい、箋に「四方の人みな富余あり」という。『史記・貨殖列伝』「時に奇羡あり」、注に「奇羡とは常に盈余あるを指す」という。
また『周礼・春官・典瑞』「璧羡以起度」、注に鄭司農の説を引いて「羡は長さの意味なり」という。
また『史記・司馬相如伝』「功羡于五帝」、注に「羡は超越し満溢するの義なり」という。
また『広韻』に姓として載す。『史記・秦始皇本紀』「海に入りて羡門高誓を求める」、注に「羡門は古代の仙人の名なり」という。
また『集韻』『類篇』『韻会』に延面切と音し、読みな「衍」に同じ。『韻会』にまた以浅切と音し、読みな「演」に同じ。義同じ。
また『集韻』に夷然切と音し、読みな「延」に同じ。「埏」あるいは「羡」に作る。墓道を指す。『史記・衛世家』「共伯入り、釐侯羡して自殺す」、注に索隠の説を引いて「羡は延と読み、墓道を指す」という。『集韻』に俗体「㳄」に作すは誤りなりと指摘す。