康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1429 ページ)
【戌集下】【香部】馨;康煕筆画:20;頁碼:1429 頁第 30 行。【広韻】呼刑切。【集韻】【韻会】【正韻】醯経切。音は「ヒン」。【玉篇】香気が遠くまで届くこと。【書・酒誥】黍稷の香りは真の馨香にあらず、光明なる徳こそが馨香なり。【詩・大雅】汝の肴は既に香し。また【周頌】花椒の香り濃し。【楚辞・九歌】芳しき花草を折りて思ふ人に贈る。【韓愈・張徹に答うる詩】寒猿の哀鳴は骨を酸えしめて怨みをなし、奇花の香りは人を酔はしむ。また【集韻】虚映切。音は「キン」。晋人、語気助詞として用う。【晋書・王衍伝】いかなる老媼ぞ、かかる子を生めりや。【世説新語】王朗之、雪中に王螭を訪ひ、その臂を捉ふ。王螭曰く、「鬼手の如く冷たくして、なお強いて人の臂を捉へんとす」。【通雅】「寧馨」は感嘆詞なり。今は「能亨」と読み、あるいは「那」ともいう。もとより平声と去声の二読あり、平にも仄にも可なり。古人は多く仮借の字を用ゐたり。