康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 378 ページ)
【卯集上】【心部】忳;康煕筆画:8;頁碼:378 頁第 19。『広韻』『集韻』『韻会』に徒渾切、『正韻』に徒孫切、音は屯。『玉篇』に「悶なり、乱なり、憂なり」。屈原『離騒』に「忳鬰邑余侘傺兮」。朱註に「忳、憂の貌」。また『集韻』に朱倫切、音は肫。本字は諄。あるいは忳に作る。「忳忳」は人を誨えて倦まざるなり。また『集韻』『正韻』に殊倫切、音は純。本字は憌。あるいは忳に作る。人名。後漢に王忳あり。また『集韻』『類篇』に杜本切、音は盾。愚なり。また都困切、音は頓。あるいは沌に作る。『老子・道徳経』に「我愚人之心也哉、忳忳兮」。また『集韻』に徒困切、音は鈍。「忳愻」は意楽しからざるなり。按ずるに、肫と忳とは通ず。凡そ字書の引くところ、通義甚だ多し。『正字通』の引くところもまた多し。而して独り忳・肫の二字に通ずるを許さざるは、自ら相矛盾するなり。凡そ『正字通』の弁駁、太過ぎて此の類いなり。