康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1006 ページ)
【未集下】【舌部】舌;康煕筆画:6;頁碼:1006 頁上段 22 行。【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】食列切、然として入声。【説文】舌は口に在り、以て言う所以なり、味を別つ者なり。【徐曰】凡そ物口に入るは、必ず舌に於いてす。【六書精薀】舌は巻舒を以て用とし、口は開闔を以て用となす、各々其の陰陽を一にするなり。【釈名】舌とは巻く也、以て食物を巻き制し、落つることなからしむるなり。又、舌とは泄する也、当に言うべき所を舒展して泄するなり。【易・説卦】兌は口舌と為る。【疏】口舌は、言語の具と為るなり。【詩・大雅】朕が舌を捫る莫れ、言は逝くべからず。又、射侯の上下の个を舌と曰う。【儀礼・郷射礼】中に倍して躬と為し、躬に倍して左右の舌と為す。【注】両旁に居るを个と謂い、左右に出づるを舌と謂う。又、言うなり。【揚子・太経】黄酋の舌を吐く。【注】舌は言なり。又、姓なり。【姓纂】越の大夫・舌庸。又、羊舌は復姓なり。【左伝・閔公二年】狐突行かんと欲す。羊舌大夫曰く、不可なり。【疏】羊舌は氏なり、爵は大夫なり。又、官名なり。【周語】諸门外に坐せしめ、舌人をして体委を之に与えしむ。【注】舌人は、能く異方の志に通ずる者にして、象胥の官なり。又、国名なり。【淮南子・地形訓】穿民、反舌民。【注】反舌民は、知るべからずして自ら相曉る。一説に、舌本前に在りて喉に向かわず、故に反舌と曰う。南方の国の名なり。【山海経】歧舌国其の東に在り。一に不死民の東に在りと曰う。【注】其の人舌皆岐る。或いは云う、支舌なりと。又、草名なり。【爾雅・釈草】萿は麋舌なり。【注】今麋舌草春に葉を生じ、舌に似たる有り。又【博雅】燕薁は蘡舌なり。又【正字通】牛舌は芣苢なり。別名江東は蝦蟇衣と呼び、山東は牛舌と名づく。又、鳥名なり。【礼・月令】仲夏の月、反舌声無し。【注】反舌は百舌鳥なり。【淮南子・説山訓】人多言なる者有れば、猶お百舌の声のごとし。【注】百舌は鳥名なり、能く其の舌を変じて百鳥の声を効う、故に百舌と曰うなり。又、無舌は虫名なり。【本草注】一名益符、閉を主る。又、長舌は獣名なり。【山海経】長舌山に獣有り、名けて長舌と曰う、状禺のごとく、四耳、出ずれば郡に水多し。又【韻補】商刮切に叶い、音殺。【詩・大雅】王命を出納し、王之喉舌たり。政を外に賦し、四方爰に発す。又食偽切に叶い、音逝。【郤正・釈譏】家は殊議を挟み、人は異計を懐く。縦横者は其の胸を披かんと欲し、徂詐者は暫く其の舌を吐く。