康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1381 ページ)
【戌集中】【青字部】靑;康煕筆画:8;頁碼:1381 頁 19 行
古文は「寈」と作る。
『唐韻』『集韻』『韻会』に「倉経切」、音「鶄」に同じと載せる。
『説文解字』に曰く、東方の色なり。
『釈名』に曰く、靑とは生なり。万物生まる時の色を象る。
『尚書・禹貢』に曰く、その土は青黒し。
『荀子・勧学篇』に曰く、靑は藍より出でて藍より青し。
また神名を指す。
『史記・封禅書』に曰く、秦の宣公、渭水の南に密畤を建てて青帝を祀る。
また州名を指す。
『尚書・禹貢』に曰く、海と泰山の間は青州なり。
また鳥名を指す。
『礼記・曲礼』に曰く、前に水あれば青雀の旌を立てる。
注に曰く、靑とは青雀、水鳥なり。
また樹木名を指す。
庾信『歩虚詞』に曰く、空青樹林を成す。
注に曰く、『雲笈七籤』に玉清天中に松に似たる樹あり、空青の林と名づく。
また『広韻』に曰く、男青・女青、皆樹木名なり。『羅浮山記』に出ず。
また果実名を指す。青子とは即ち橄欖なり。
蘇軾の句に曰く、紛紛として青子紅塩に落つ。
また薬物名を指す。
『本草綱目』に曰く、空青は中虚しく、破れば漿液あり、眼病を治す。別名を楊梅青という。
また曰く、白青は眼病を治す。色深き者は石青、色淡き者は碧青なり。『淮南子・畢万術』に曰く、白青は鉄に遇えば銅と為る。
また曾青・緑青・扁青・緑膚青あり、詳しくは『本草綱目』に見ゆ。
また『韻会』に曰く、竹皮を青と謂う。
『後漢書・呉祐伝』に曰く、殺青して経書を写す。
注に曰く、火を以て竹簡を烤り汗(水分)を出だし、其の青を取り、書き易く且つ虫蛀せしめざるを殺青と謂う。
また唐代李肇『翰林志』に曰く、凡そ太清宮・道観に進献する告祭の詞文は、青藤紙に紅字を以て書く、これを青詞と謂う。
また李綽『歳時紀』に曰く、上巳の日、曲江の辺に祓禊の宴飲を行う、これを踏青と謂う。
また姓なり。
『広韻』に『何氏姓苑』に出ずと載す。
また復姓三つあり、漢代に青烏子あり。また青牛氏・青陽氏あり。
また『集韻』『韻会』に「子丁切」、音「菁」に同じと読む。
『詩経・衛風』に曰く、緑竹青青。
伝に曰く、青青とは茂盛の様なり。
『經典釈文』に曰く、靑は「子丁反」と読む。版本に「菁」と作るもの亦有り。
また『詩経・小雅』に曰く、其の葉青青。
『經典釈文』に曰く、靑は「子零反」と読む。
考証:【荀子・勧学篇】「靑は藍より出でて藍より勝る」。謹んで原文に拠り「靑は藍より出でて藍より青し」と改む。