康熙字典解説
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【巳集上】【水部】沛;康煕筆画:8;頁碼:612 頁 03 行。【唐韻】【集韻】普蓋切、音霈。水名。【説文】沛水は遼東の番汗塞外に出で、西南して海に入る。また沢の名。【左伝・昭公二十年】斉侯、沛に田す。また草の水に生ずるを沛と曰う。【公羊伝注】草棘を沛と曰う。【風俗通・山沢篇】沛とは草木の蔽茂し、禽獣の匿るる所なり。また県名、沛郡に属す。【漢書注】秦の泗水郡に属する県。また行う貌。【楚辞・九歌】沛として吾が桂舟に乗ず。【左思・呉都賦】直に濤を衝き而上り瀬、常に沛沛として悠悠たり。また有余なる貌。【公羊伝・文公十四年】沛として余あるが若し。また大なる貌。【前漢・五行志】沛然として自大す。また雨の貌。【張衡・思賦】凍雨沛として其の塗に洒ぐ。また滂沛、雨盛んなる貌。別に霈と作る。また旛幔なり。【易・豊卦】其の沛を豊かにす。通じて旆と作る。また水を蓄えて田を灌ぐの名。【三余贅筆】浙中水少き人家、多く山上に閘を設けて水を蓄水し、旱歳の遇えば開きて以て田を灌ぐ、之を名づけて沛と曰う。また竹の名。【神異経】南方の荒中に沛竹有り、以て大船為るべし。【僧賛寧・筍譜】また沛竹の筍。また沛艾、姿容俊偉なる貌。【司馬相如・大人賦】沛艾赳螑。また滞沛、奔揚なる貌。【司馬相如・上林賦】奔揚滞沛。また姓。また【広韻】【集韻】【韻会】博蓋切、音貝。義同じ。また疾きなり。【前漢・郊祀歌】霊の来たる、神哉沛。【注】沛、補蓋反。また偃仆なり。【詩・大雅】顛沛の掲ぐ。【伝】沛、抜くなり。【正義】遽かに根本を離るるの言。また【韻補】方吠切に叶い、音避。【揚雄・甘泉賦】雲飛揚兮雨滂沛、于胥徳兮麗万世。また蒲迫切に叶い、音白。【左思・魏都賦】既往の前跡を揆り、将来の後轍を叩く。成都迄に傾覆し、建業亦た顛沛す。考証:【揚雄・甘泉賦】「雲飛揚兮雨滂沛、子胥徳兮麗万世」は、原文に照らして「子胥」を「于胥」に改む。