康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1453 ページ)
【亥集上】【髟部】髦;康煕筆画:14;頁碼:頁 1453 第 02【唐韻】莫袍切【集韻】【韻会】謨袍切、音毛。【説文】髪。【釈名】髦は覆うの義。頭と頸を覆う。【詩・鄘風】髧(たん)たる両髦。【伝】髦とは髪が眉まで垂れるもので、子が父母に仕えるときの飾りである。【儀礼・既夕】主人、髦を説(ぬ)ぐ。【注】子生まれて三月にして髪を剪りて鬌(だ)を作り、男は角(かく)を残し女は羈(き)を残す。さもなければ男は左に残し女は右に残す。長じてなお飾りとしてこれを存し、これを髦という。これは幼子に対する父母の愛惜の心に順ずるためなり。【左伝・昭九年】豈に弁髦のごとくして、因りて以て之を敝(はい)せんや。【小爾雅】弁髦とは太古の冠にして後に廃して用いざるもの。又【詩・小雅】我が髦士(ぼうし)を烝(すす)む。【伝】髦とは才知優れた者。【爾雅・釈言】髦は選抜されたる優れ者。【疏】毛の中の長きを髦といい、士の中の俊傑を選抜したる者をいう。又馬の頸の長毛を指す。【儀礼・既夕】馬、髦を斉(ととの)えず。【注】斉とは剪りて斉しくするなり。【礼・曲礼】髦馬に乗ず。【疏】鬃毛および鬣毛を剪り落とさず。又【正字通】牛の長毛あるを髦牛という。【史記・西南夷伝】その筰馬・僮僕・髦牛を取る。又一種の丘を指す。【釈名】前高きを髦丘という。馬が首を挙げて鬃毛を垂るるがごときゆえなり。又【揚子・方言】螳螂を髦という。又【集韻】迷浮切、音謀。【詩・小雅】蛮のごとく髦のごとし。【箋】髦は西夷の別名。武王紂を伐つに当たり、八国これに従う。【疏】『牧誓』に曰く、庸・蜀・羌・髳・微・盧・彭・濮に及ぶと。かの「髳」とここでの「髦」は音義同じ。【釈文】髦、旧音は毛。毛亨・鄭玄の意を推究すれば、まさに『尚書』と同じく、音は莫侯反なるべし。【集韻】本は「髳」と作る。あるいは「髦」とも書く。