【卯集上】【心部】忇。康煕筆画は 6、頁碼は 375 の 04。『五音集韻』に「盧則切」とあり、音は「勒」に同じ。『玉篇』には「大功なり」と解し、また別の『玉篇』には「思慮なり」と解す。按ずるに、『説文解字』には「

」の字のみあり、十部に属す。その説に「才十人に当る」とある。『玉篇』には十部の「

」も心部の「忇」も併載するが、十部の「

」については「才十人に当る」と解し、心部の「忇」については一書に「大功なり」とし、他書に「思慮なり」とす。おおよそ『説文』の後、増補の字もとより多かりしが、十部の「

」と心部の「忇」とは理として区別あるべきなり。伝写の者これを誤り、注釈の者また誤りて、『広韻』『集韻』遂にこの字を捨てたり。韓孝彦の『五音集韻』に至りて初めて収むれども、「大功なり」と解し、また「才十人に当る」と解して、再び心部の「忇」と十部の「

」とを混同せり。