康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1006 ページ)
【未集下】【臼部】舊;康煕筆画:18;頁 1006
『唐韻』『集韻』『韻会』の注音は巨救切、『正韻』の注音は巨又切で、音は「柩」に同じ。
『説文』に「鴟舊」とあり、すなわち「舊留」のこと。
『徐曰』によれば、すなわち怪鴟(フクロウの一種)をいう。
また『広韻』に「故」とあり、すなわち古い・過去の意。
『増韻』に「新」に対する意とある。
『詩・豳風』に「その新娶は美し、その旧人は如何せんや」という句あり。
『左伝・僖公二十八年』に衆誦して「原野の草盛んなり、旧を捨てて新を謀る」という。
『公羊伝・荘公二十九年』に問うて「新たに延廄を建つるは何ぞや」と。対えて「旧を修むるなり」と。
また「久」の意にして、長久をいう。
『詩・大雅』に「嗚呼爾小子、告爾旧典章」という句あり。
『箋』に注して「旧はすなわち久なり」と。
また『韻会』に「昔」の意にして、往昔をいい、また老成して名望ある人を指す。
また姓なり。漢代に上党太守旧彊あり。
また「柩」の字に通ず。
『金史・蔡珪伝』に「燕霊王旧」と載す。ここにおける「旧」は、古く「柩」の字に通ず。
また『韻会』『正韻』の注音は巨九切で、音は「臼」に同じ。義も同じ。
また『集韻』の注音は許尤切で、音は「休」に同じ。「鵂」の字と同じ。
また『韻補』の叶音は巨己切で、音は「技」に同じ。
『詩・大雅』に「上帝の不善にあらず、殷の旧臣を用いざるのみ」という句あり。「時」の字は音「氏」に読む。
同詩にまた「今茲の人、旧章を尊ばず」という句あり。上の句の「里」の字に韻を協す。
また叶音は巨寄切で、音は「忌」に同じ。
『韋成詩』に「天子我を監し、我を三公に陞ぐ。我が過により貶せられしを顧み、我が旧爵を復す」という句あり。
また『管子・牧民篇』に「祖先故旧を敬せずんば、すなわち孝悌備わらず」という文あり。
按ずるに『唐韻正』によれば、「舊」の音は「忌」に読む。されば「忌」もまた其の正音にして、単に叶音のみにあらず。
また叶音は去九切で、音は「糗」に同じ。
『前漢・叙伝』に「三支旁系興り、根本既に朽ちたり。枯楊花開けり、いずくんぞ旧の如くならんや」という文あり。