康熙字典解説
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【辰集下】【毛部】氎;康煕筆画:26;頁碼:597 頁 16 行目
『広韻』に「徒協切」とあり、『集韻』『韻会』に「達協切」とあり、音は「牒」に同じ。細毛で織った布を指す。
『唐書・地理志』に、隴右道の賦税に毛毯と白氎が含まれると記す。
また吐蕃が献上した霞氎もある。
『広輿記』に、雲南永昌軍民府に縹氎、すなわち白氎が生産され、この布は厚く緻密で絹に甚だ似ると記す。
『梁の文帝・広信侯に内典を重く述ぶるの書』に、「永遠に傾く瓶の水に別れ、ついに氎布に汚れるを愧ず」とある。
『庾信・五張寺経蔵』に、「銀函東へ渡り、金氎南へ伝わる」とある。
また、この布で織った衣服も氎という。
『賢愚経』に、「金色の氎布一段を如来に供す」と記す。
【注】氎とは、織って作った大衣を指す。また頭巾や手巾などにも用いる。
『杜甫の詩』に、「光明なる白氎巾」とあり。
『王昌齢の詩』に、「手巾の花氎浄し」とあり。
また「疉」とも書く。
『後漢書・南蛮伝』に、哀牢夷は染色・刺繍を知り、毛織物および白笁を作ると記す。
また『南史・夷貊伝』に、高昌国に草あり、その実は蚕繭のごとく、繭中の糸は細麻の如く、名付けて白笁子という。当地人これを取って布に織り、甚だ柔らかく白く、交易に用いると記す。