康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1418 ページ)
【戌集下】【食部】飽;康熙画数:14;頁碼:1418 頁 38 行
古文に曰く:【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】に「博巧切」と注音し、包の上声に読む。【説文解字】に「満足なり」と釈す。【玉篇】に「満ちたるなり」と釈す。【広韻】に「多く食う」と釈す。【易経・漸卦】に「飲食豊足にして、徒らに食みて事せざるにあらず」とあり。【礼記・文王世子】に「嘗饌豊かなれば、則ち世子も亦多く食うべし。嘗饌寡しければ、則ち世子も亦飽くる能わず」と記す。
また【陸機・豪士賦】に「心は平常の安逸に安んじ、耳は諛言に慣る」とある。
また姓あり。【正字通】に「宋に添差通判臨江軍事の飽安盈という者あり」と記す。
また【五音集韻】に「許既切」と注音し、欷に読む。意味は飽き足るるなり。
また古に「有」の韻に通ず。【詩経・小雅】に「牂羊墳首、三星在罶。人虽有食、飽くること鮮し」とある。
また葉音して彼五切、補に読む。【呉子・治兵篇】に「水草に適い、飢飽を調す。冬は厩を温め、夏は廐を涼しくす」とある。
考証:【礼記・文王世子】の「嘗饌寡しければ、則ち世子も亦飽くる能わず」の一節は、原文に従えば「嘗饌寡し」の後に「則ち」の字を省略せるなり。