康熙字典解説
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【卯集下】【攴部】敖;康煕筆画:11;頁碼:471 頁 14 行。『広韻』五労切、『集韻』『韻会』『正韻』牛刀切、音は遨に同じ。『説文』に「作す。遊ぶなり。出に従い放に従う」とあり。『集韻』に隷書して敖と作ると見える。『博雅』に「遊敖は戯れなり」とあり。『詩・邶風』に「以て敖し以て遊ぶ」とあり。『釈文』に「敖はまた遨に作る」とある。また『詩・衛風』に「碩人敖敖」とあり。伝に「敖敖は長き貌なり」とあり。箋に「なお欣欣たるがごとし」とある。また『左伝・昭公十三年』に「子を訾に葬り、実に訾敖とす」とあり。注に「号諡なき者は、楚みな之を敖と謂う」とある。また『爾雅・釈訓』に「敖敖は傲なり」とあり。疏に「大雅・板篇に云く『我が嚻嚻を聴け』。毛伝に云く『猶謷のごとし』。敖・謷・嚻は音義同じ」とある。また地名なり。『詩・小雅』に「獣を敖に搏つ」とあり。伝に「敖は鄭の地、今滎陽に近し」とある。『左伝・宣公十二年』に「晋師敖鄗の間に在り」とあり。注に「敖・鄗は二山、滎陽県の西北に在り」とある。また姓なり。『広韻』に「顓頊、大敖の後」とある。また熬と同じ。『荀子・富国篇』に「天下敖然として、焼くるが若く焦ぐるが若し」とあり。また螯と同じ。『荀子・勧学篇』に「蟹六跪にして二敖あり」とあり。注に「敖は蟹の首の上、鉞のごとき者なり」とある。また嗷と同じ。『荀子・彊国篇』に「百姓讙敖す」とあり。注に「敖は喧噪なり」とある。また『集韻』『正韻』魚到切。傲に同じ。慢なり。『詩・小雅』に「彼交匪敖」とあり。注に「敖慢せず」とある。『礼記・曲礼』に「敖長くすべからず」とあり。疏に「敖とは矜慢心に在るの名なり」とある。『爾雅・釈言』に「敖・憮は傲なり」とある。また『史記・天官書』に「箕は敖客為る」とあり。注に「敖は調弄なり」とある。また『博雅』に「傲は妄なり」とある。『説文』に「攴に従い敖を作す。敖字は元来攴に従い作る」とある。考証:『左伝・昭公十二年』原文の二を謹んで三に改む。