康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1362 ページ)
【戌集中】【阜部】隠;康熙筆画 22;頁碼 1362 頁下段 15
古文【唐韻】【正韻】於謹切【集韻】【韻会】倚謹切、音櫽。【爾雅・釈詁】隠は微なり。【注】微とは逃れて蔵るるを謂う。【易・乾卦】龍徳にして隠なる者なり。また【礼記・礼運】大道既に隠る。【注】隠は去くに猶る。また【説文】蔽うなり。【玉篇】匿するなり。【論語】言及之して言わざるを、之を隠と謂う。【礼記・檀弓】親に事うるに隠あって犯すことなし。【魯語】五のみして、隠ある者なし、隠すなわち諱むなり。また【広韻】私なり。【論語】吾爾に隠すことなし。【疏】孔子人を教うるに隠惜むところなし。また【玉篇】見えずなり。【易・繋辞】巽称して隠す。【注】命令を称揚して、百姓その由を知るべからず。【史記・韓安国伝】壺遂の深中に隠厚なり。また【礼記・曲礼】隠疾を以てせず。【注】隠疾とは衣中の疾なり。また【史記・秦始皇本紀】隠宮徒七十余万人。【注】宮は百日陰室に隠れてこれを養う、故に隠宮と曰う。また【史記・滑稽列伝】斉の威王の時隠を喜ぶ。【前漢書・芸文志】隠書十八篇。【注】『劉向・別録』に云う、隠書とは其の言を疑いて以て相問い、対する者は慮りてこれを思えば、喩さざるべからず。また【礼記・玉藻】隠辟して而る後に屨す。【注】隠辟とは俛して逡巡し退きて屨を著くるなり。また【爾雅・釈言】隠は占なり。【注】隠度す。【疏】占とは兆を視て吉凶を知る、必ず先に隠度すべし。【礼記・少儀】軍旅は険を思い、情を隠して以て虞る。【注】隠は意なり、思うなり。【後漢書・安帝紀】隠親悉心、浮華を取るなかれ。【注】皆隠審して心を尽くし、浮華不实なる者を取るなかれ。また【揚子・方言】隠は定むなり。また【玉篇】安んずるなり。また痛むなり。【詩経・邶風】隠憂あるが若し。【伝】痛むなり。【礼記・檀弓】拝して顙に稽すは、哀戚の至隠なり。顙に稽するは隠の甚だしきなり。【孟子】王若し其の罪なきを隠して死地に就かしむ。また【同】皆怵惕惻隠の心あり。【前漢書・韓安国伝】此れ仁人の隠する所なり。また【左伝・昭公二十五年】隠民皆食を取る。【注】隠約窮困なり。また【定公三年】君弄馬の故を以て、君身を隠す。【注】隠は憂約なり。【荀子・儒効篇】隐隐たり其の人当たらざるを恐るるや。【注】隐隐とは憂戚の貌なり。また【司馬相如・上林賦】湛湛隐隐。【注】隐隐は盛んなる貌なり。また【前漢書・郊祀歌】休嘉砰隠四方に溢る。【注】砰隠は盛意なり。また【左伝・襄公二十三年】隠を踰えてこれを待つ。【注】隠は短牆なり。また【諡法】隠拂にして成らずを隠と曰い、顕ならずして国を尸るを隠と曰い、美を見堅長なるを隠と曰う。また姓なり。【呉志】廷尉左監隠蕃あり。また【爾雅・釈草】蒡は隠葱なり。【注】蘇に似て毛あり、江東これを隠葱と呼び、蔵めて葅と為す。また【広韻】【集韻】於靳切、音檼。【広韻】隈隠の貌なり。また【孟子】几に隠れて臥す。【注】隠は倚るなり。於靳反。また【集韻】築くなり。【前漢書・賈山伝】其の外を厚く築き、金椎を以て隠す。また【集韻】於刃切、駰去声。【礼記・檀弓】既に葬りて封ず、広輪坎を揜い、其の高さ隠すべし。【注】隠は拠るなり。封は手に拠るべし、高さ四尺所を謂う。【釈文】隠、於刃反。【集韻】俗に隠と作る。考証:【後漢書・安帝紀】「隠視幽心、浮華を取るなかれ」、謹んで原文に照らし「隠視」を「隠親」に、「幽心」を「悉心」に改む。【定公二年】「君弄馬の故を以て、君身を隠す」、謹んで原文に照らし「二年」を「三年」に改む。【襄公二十三年】「隃隠してこれを待つ」、謹んで原文に照らし「隃隠」を「逾隠」に改む。【爾雅・釈草】「蒡は隠蔥なり」【注】「蘇に似て毛あり、江東これを隠蔥と呼ぶ」、謹んで原文に照らし両「蔥」字を「葱」に改む。