康熙字典解説
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【卯集上】【心部】慝。康煕筆画:15。頁碼:399 頁 03 行。『広韻』他徳切、『集韻』惕得切、音は忒なり。『広韻』に「慝は悪なり」とあり。『書経・畢命』に「淑と慝を旌別す」という。また穢れなり。『礼記・楽記』に「世乱るれば則ち礼慝にして楽淫す」という。また邪なり。『詩経・鄘風』に「之に至るまで矢て靡くこと慝なし」という。また悪を隠すなり。『書経・周官篇』に「姦慝を詰ぐ」という。また地慝あり、瘴蠱のごときものなり。『周礼・地官』に「土訓は地図を道りて以って地事を詔し、地慝を道りて以って地物を辨ず」という。『晋語』に「宵に女の徳を静かにして以って蠱慝を伏す」という。また方慝あり。『周礼・地官』に「誦訓は方慝を道りて以って辟忌を詔す」という。注に「方慝とは四方の言語の悪むところなり」という。また仄慝あり。『前漢書・五行志』に「朔にして月東方に見ゆるを、これを仄慝と謂う」という。孟康曰く、「仄慝とは、月の行くこと遅く日の後に在り、没すべきに更に見ゆるなり」と。また『集韻』に昵力切、音は匿なり。情を隠し非を飾るを慝と曰う。匿に従い心に従う。蓋し悪の心に慝する者なり。考証:『周礼・秋官・司』に「姦慝を詰ぐ」とある。謹んで按ずるに、秋官に姦慝を詰ぐの文無く、査するに『書経・周官篇』に系す。謹んで『周礼・秋官』を改め『書経・周官篇』とする。