康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 418 ページ)
【卯集中】【手部】扡;康煕筆画:7;頁碼:418 頁 05 行。『集韻』に「拕」に同じとあり。「拕」の項の詳細註釈を参照すべし。また『集韻』に待可切、駝の上声に読み、牽引の義とある。『音学五書』に古音は徒可切なり、後人誤って紙韻に帰せしめたりとある。『詩経・小雅』に「伐木掎矣。析薪扡矣」とあり、「掎」の項の詳細註釈を参照すべし。また『唐韻』に移爾切、迤の上声に読み、施すの義とし、また離るの義とす。また『集韻』『韻会』に丑豸切、褫の上声に読み、劈くの義とし、また脱るの義とす。「搋」に同じ。或いは「拸」と作る。また『集韻』『韻会』に丈尒切、豸に音同じく、義も同じし。また『集韻』に丈蟹切、廌に音同じく、亦た劈くの義なり。また余支切、移に音同じく、遷移の義なり。又是義切、豉に音同じく、牽拉の義なり。『韻会』に曰く、『説文解字』が引く『詩経』の漢五経本は「杝」に作り、今通行する『毛詩』陸徳明定本は「扡」に作る。音形異なれども実義は同じし。『詩経・小雅』の『釈文』を検するに、敕氏反と注音す。また疏に曰く、扡とは施布の謂いなり。木材の裂けて漸く延び広がるを観るべし。諸家の音韻訓釈多く紙韻に帰す。今『類篇』に拠り古音を以て準とし、其余の読みを後に附す。考証す。按ずるに『詩経・小雅』の箋注に敕氏反と読む。今謹んで原書に従い「箋注」を「釈文」に改む。