康熙字典解説
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【酉集下】【酉字部】酸;康煕筆画:14;頁碼:頁 1283 第 15。古文。【唐韻】素官切。【集韻】【韻会】【正韻】蘇官切。音は「」。【説文】酢なり。関東では酢を酸と謂う。【広韻】醋なり。【書・洪範】曲直は酸を作す。【礼・月令】孟春の月、その味酸なり。【周礼・天官・瘍医】凡そ薬は、酸をもって骨を養う。【注】酸は木の味なり。木の根は地に立てば骨に似たり。【前漢・百官公卿表】広安侯任越人太常となり、廟酒酸なるをもって論ぜらる。また【釈名】酸は遜なり。遜は遁れて後にあるなり。脚疼みて力少なく、行きて遁れ後にあるを以て、これを遜遁というなり。【嵆康の詩】自ら力の及ぶ所にあらず、文に臨みて情辛酸なり。また【正字通】悲痛を酸と曰う。【後漢・公孫述伝】兵を放ち火を縦にし、之を聞いて鼻を酸ましむべし。また【韻会】寒酸なり。今これを寒畯と作る。【范成大の詩】書生の気味酸なるを洗い尽くす。また地名。【史記・秦始皇紀】将軍鷔魏を攻め、酸枣を定む。【前漢・地理志】留に酸枣県あり。また水名。【山海経】少陽の山、酸水出ず。【注】その味微かに酸く、文谷水に流入す。また木名。【爾雅・釈木】樲は酸棗なり。また草名。【博雅】酸木は狐桃なり。また【山海経】鼓鐘の山に草あり、茎方にして花黄しく、葉円にして三成、其名を焉酸と曰う。また鳥名。【山海経】景山に鳥あり、その状蛇のごとくして四首六目三足、名づけて酸与と曰う。【注】覧云く、三足の鳥、酸ありと。また【正字通】酸角は果名、雲南臨安の諸処に生じ、状猪の牙のごとく、皂莢を木に浸し羹に和すれば、酸美にして醋のごとし。また【字彙補】酸鶏は虫名。また【韻補】荀縁切に叶い、音宣。【韓愈・秋懐の詩】作者は今士にあらず、相去ること時既に千なり。その言感触あり、我をして復た凄酸ならしむ。