康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 729 ページ)
【午集上】【玉部】珀;康煕筆画:10;頁碼:729 頁 10 行
『広韻』『正韻』に「普伯切」、『集韻』『韻会』に「匹陌切」とあり、音は「拍」に同じ。
『玉篇』に「琥珀を指す」とある。
『集韻』に「賓国に産す」とある。
『正字通』に「血色の如く、摩擦して熱すれば細かな草芥を吸着す。色黄にして明らかなるを蠟珀と曰う。色松脂の如く、紅中に黄を含むを明珀と曰う。紅なく浅黄にして皺紋多きを水珀と曰う。質石の如く重く色黄なるを石珀と曰う。文一条紅一条黄なるを花珀と曰う。色淡き者を金珀と曰う。黒き者を黳珀と曰う。陶弘景いわく、松脂千年にして茯苓となり、さらに千年にして琥珀となる。孫愐いわく、楓樹の樹脂地中に埋もれて琥珀となる。韓保昇いわく、树木の樹脂みな変化するなり、ただ松・楓の樹脂多きのみ。段成式いわく、龍血地に滲みて琥珀となる。また焼いて作る琥珀亦有り。『南蛮記』に載す、寧州の沙地に蜂あり、河岸崩れて蜂現るれば、土人火をもって焼き治めて琥珀と為すと。『博物志』にもまた、蜂の巣を焼きて作るなり、近来の玻璃(ガラス)の如し、亦た外族の焼く所なりと云う。
また『集韻』に「魄」に通ずとある。
『前漢・西域伝』に「賓国、真珠・珊瑚・虎魄(すなわち琥珀)・璧流離を産す」とある。
また琥珀詞あり、楽器の名なり。すなわち火不思なり。『元志』に載す、天楽一部に琵琶・箜篌各二面、火不思二面あり。火不思の形、琵琶に似て、頸直にして小槽あり、身円鼓にして半瓶の如く、皮を以て面と為し、四弦及び皮製の絃軫一孤柱を共用す。今山西・陝西・河南の間に弾ずる琥珀詞、その制これに相似たり。蓋し「火不思」の音転なるべし。
また『韻補』に叶音「匹辟切」、音「僻」に同じとある。
『蘇轍・茯苓賦』に「千載を経て琥珀と化し、雨露を受けていよいよ堅固なり、日月と共に永く存す」とある。