康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 715 ページ)
【巳集下】【犬部】猱;康煕筆画:13;頁碼:715 頁 08 行。『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』に「奴刀切、音は峱」とある。『玉篇』に「獣なり」とあり、『広韻』に「猴なり」とある。『詩・小雅』に「猱に木に登るを教えるなかれ」と見え、伝に「猱は猿の属なり」、箋に「猱の性は木に登るを善くす」、疏に「猱は猿の同類にして猿にあらず。陸璣曰く、猱は即ち獼猴なり。楚人は之を沐猴と称し、老いる者を玃と称し、臂長き者を猿と称し、腰白き猿を獑胡と称す。獑胡の猿は獼猴より捷なり。然れども猱と猿とは大抵同類なり」とある。『埤雅』に「狨、一名猱。顔氏以為らく、其の尾柔らかく長くして坐褥に用うるを得、字を作るに柔を偏旁に取るは此の故なり」とある。『爾雅・釈獣』に「猱・蝯は攀援を善くす」とあり、疏に「猱、一名蝯。枝に登るを善くす」とある。又『爾雅・釈獣』に「蒙頌、状猱に似たり」とあり、疏に「蒙頌、一名蒙貴。状猿に似たり、故に状猱に似たりという」とある。『集韻』に「本は夒と作り、或いは獿・獶・蝚と作る」とあり、又「而由切、音は柔。或いは夒と作り、通じて蝚と作る」とあり、又『広韻』『集韻』に「女救切、音は糅。義同じ」とあり、又『集韻』に「乃豆切、音は耨。義同じ」とある。『詩・小雅』「猱木に登る」は沈重の読み。考証:『埤雅』「一名猱」は、原文に照らして「狨」に改む。