康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1370 ページ)
【戌集中】【隹部】難;康熙筆画:19;頁碼:1370 頁 05 行
古文【広韻】【韻会】那干切【集韻】那肝切、音は〈欠〉。【説文】鳥なり。本は〈欠〉と作る。
また【玉篇】易からざるの称なり。【書・皐陶謨】惟れ帝其れ之を難ず。【咸有一徳】其れを難じ其れを慎め。
また珠の名。【曹植・美人行】珊瑚間に木難あり。【注】『南越志』に曰く、木難とは金翅鳥の沫の成せる碧色の珠なり。
また姓。【正字通】南北朝に難従党あり。『姓苑』に見ゆ。
また【集韻】【韻会】囊何切【正韻】奴何切。儺に同じ。【集韻】難とは凶悪を却け除くことなり。【周礼・春官・占夢】遂に始めて難して疫を欧えしむることを令す。【夏官・方相氏】百隷を率いて時に難し、室を索めて疫を駆る。【礼記・月令】季春、国に難を命ず。【又】季冬、有司に大難を命ず。
また【詩・小雅】其の葉に難あり。【伝】難然として盛んなる貌。【釈文】乃多反。
また【集韻】乃可切、音は娜。橠に同じ。木部の橠の字の注に詳らかなり。
また【広韻】奴案切【集韻】【韻会】【正韻】乃旦切、音は〈欠〉。【広韻】患いなり。【易・否卦】君子は徳を倹にして難を辟く、禄を以て栄とすべからず。【礼記・曲礼】難に臨んで苟も免るべからず。【周礼・地官・調人】万民の難を司りて、之を諧和す。【注】難とは相与に仇讐為すことなり。
また詰弁ずるなり。【唐史・韋処厚伝】張平叔塩を糶ることを議す、韋処厚十難を発して之を詰む。
また【書・舜典】徳を惇にし元を允にして任人を難ず。【伝】難とは拒むなり。【釈文】乃旦反。
また【公羊伝・隠公八年・我が邴に入るの伝】其の言に入るとは何ぞ難きや。【注】難とは辞するなり。【釈文】乃旦反、一音は字の如し。
また【孟子】禽獣に於いて又何ぞ難けんや。【注】難とは責むるなり。
また人名。【左伝・文公元年】難也子を収む。【釈文】乃多反、一音は字の如し。
また叶音は臡。【汲冢周書】旁隊外権、城を隳し溪を湮す。老弱単処す、其の謀乃ち難し。
考証:【左伝・文公元年】難也子を収む。【釈文】乃旦反、一音は字の如し。謹んで原文に照らし、乃旦反を乃多反に改む。