康熙字典解説
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【申集上】【艸部】苗;康煕筆画:11;頁碼:1022 頁 28 行
古文に曰く:【唐韻】は武儦切、【集韻】【韻会】【正韻】は眉鏢切にして、音「描」に似たり。【説文解字】に曰く:田中に生ずる草なり。穀物も亦た苗と謂う。凡そ草の初めて出づるを皆な苗と謂う。【詩経・王風】に曰く:彼の黍は翼翼たり、彼の稷は苗を生ず。【魏風】に曰く:碩鼠碩鼠、我が苗を食うことなかれ。【注】に曰く:嘉穀を指す。
また【爾雅・釈天】に曰く:夏の狩りを苗と謂う。【注】に曰く:苗のために害を除くが故なり。【詩経・小雅】に曰く:彼の人夏苗す、ただ囂しきのみ。
また【尚書・舜典】に曰く:三苗を三危に竄す。【史記・夏本紀注】に『神異経』を引いて曰く:西方荒遠の地に一種の人あり、顔・手・足皆な人に似たり。然れども腋下に翼を生じ、飛ぶ能わず。性貪婪にして暴食、荒淫無道なり。名づけて苗民と曰う。
さらに【博雅】に曰く:衆なり。【後漢書・鄧皇后紀】に曰く:膳を損じ、車馬を解きて、以て黎苗を賑う。
また子孫を指す。【屈原・離騒】に曰く:朕は古帝高陽氏の苗裔なり。【後漢書・恂伝】に曰く:功臣の苗裔。
また地名なり。【左伝・襄公二十六年】に曰く:晋人これに苗を与えり。【注】に曰く:苗は晋の地なり。
また山名なり。【淮南子・脩務訓】に曰く:苗山の銅。【注】に曰く:苗山は良金を出す所なり。
また姓なり。【国語・晋語】に曰く:苗棼皇は晋の大夫なり。
さらに【韻補】に曰く:眉彪切、音「繆」に似たり。【韓愈・楚国夫人墓銘】に曰く:祖は漢に侯に封ぜられ、忠をもって家に報ゆ。南陽に移り、初めは郞の苗氏より始まる。