康熙字典解説
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【酉集中】【豕部】豦。康煕筆画 13、頁碼 1196 第 15。『唐韻』強魚切、『集韻』求于切、音は渠。『説文』に「互いに搏闘して纏わりつき離れず」とあり、豕と虍とを組み合わせた会意字で、野猪と虎が互いに譲らぬ様子を表す。司馬相如によれば、「豦は大なる野猪の類」である。また一説に「虎が両前足を挙げる様」を指すという。さらに『集韻』臼許切、渠の上声にして読み、大なる野猪を指す。また『広韻』『集韻』居御切、音は据にして獣名なり。『爾雅・釈獣』に「豦は頭を速やかに振る動物」とあり、注に「今建平山中に豦あり、大小狗のごとく、獼猴に似て黄黒色、髭多く、頭を迅猛に振ることを好み、石を挙げて人を撃つ。貜の類に属す」とある。『六書故』は「虎より声を得るとするのは確ならず、豕と虎との組合せは理なし」とし、司馬相如の説を是とする。