【巳集中】【爪部】爵;康熙筆画:18;頁碼:689 頁下段 29 行
古文に曰く:【唐韻】即略切、【集韻】【韻会】【正韻】即約切、音「雀」に同じ。【説文解字】に礼器と釈す。形は爵鳥に象る。中に鬯酒を盛る。また手に持つを意味す。故に飲酒の器なり。爵鳥に象るのは、その鳴声に節度あるを取れるなり。節足とは脚のことなり。【字彙】に曰く、飛ぶ能いて酒に溺れざるを取りて戒めと為す。【埤雅】に一升の量を爵と謂う。亦た其の鳴声に節制あるを取りて、淫佚過度を戒むるなり。【詩経・小雅】に「発彼有的、以祈爾爵、酌彼康爵」とあり。鄭玄の箋に「康」は空の意味と説く。また【礼記・投壺】に曰く、正献既に畢りて馬を請う。また【儀礼・郷飲酒礼】に曰く、揖譲如初にして堂に升り、肴を薦め、爵数無し。また【玉篇】に竹器にして酒を挹るものとあり。また【集韻】に爵位と釈す。【広韻】に封賜と釈す。殷の爵位は三等、周の爵位は五等なり。三等は日月星の三光に法り、五等は金木水火土の五行に法る。【周礼・天官・大宰】に八柄をもって群臣を馭すとあり、其一は爵なり。【注】に爵とは公・侯・伯・子・男・卿・大夫・士を指す。【疏】に徳に応じて爵を詔し、惟だ賢能のみこれを受けるを得とあり。また【埤雅】に大夫以上宴饗に与り、然る後に爵(飲酒)を賜いて徳ある者を彰すとあり。故に授けられたる官階俸禄を爵禄・爵位と称す。【尚書・武成】に爵惟だ五等と列すとあり。【伝】に公・侯・伯・子・男なりと説く。また【広韻】に爵を衡量と釈す。其の職を衡量して才能を尽くさしむるなり。また官名なり。【前漢書・汲黯伝】に主爵都尉に任ぜられりとあり。また鳥名なり。【孟子】に「叢を駆けて雀を為す者は鸇なり」とあり。【疏】に鸇は鳥雀を食う能うと説く。また葉音資昔切、音「即」に同じ。【陸機・贈顧驃騎詩】に「清塵既に揚がり、朝廷虚位にして好爵を待ち、君の官法を重んじ、謹んで百官を美ならしむ」とあり。また葉音子結切、音「節」に同じ。【蘇軾・補龍山文】に「膳夫觶を挙げて犀角の杯に罰酒を挙げ、『相鼠』の詩を歌い請いて此の杯を勧む」とあり。【注】に「罰」の字、房穴反と読む。【玉篇】に本た「

」と作る。
考証:【詩経・小雅】に「酌彼康爵」とあり。【箋】に康は空の意味と説く。また【礼記・投壺】に正献既に畢りて馬を請う。また【礼記・射義】に「発彼有的、以祈爾爵」とあり。謹んで按ずるに、「発彼有的」も亦た【小雅・賓之初筵】を引けるものにて、诗句は「酌彼康爵」の前に在るべし。【射義】も亦た【詩経】を引けるものなれば、应以【詩経】の原文を主とすべし。謹んで改むるに:【詩経・小雅】に「発彼有的、以祈爾爵、酌彼康爵」とあり。鄭玄の箋に「康」は空の意味と説く。また【礼記・投壺】に正献既に畢りて馬を請う。【蘇軾・補龍山文】に「膳夫觶を挙げて犀角の杯に罰酒を挙げ、『相鼠』の詩を歌い請いて此の杯を勧む」とあり。【注】に「罰」の字、房六反と読む。謹んで原文に従い「房六反」を「房穴反」に改む。