【未集中】【糸部】繭;康煕筆画:19;頁碼:940 頁 11 行
古文には「絸」と作る。
『広韻』は「古典切」、「集韻」「韻会」「正韻」は「吉典切」と注音し、音は「趼」に同じ。
『説文解字』に曰く、「蚕が糸を吐いて結ぶ殻なり」。
『礼記・祭義』に曰く、「世婦、蚕事を畢りて、繭を奉げて君に示し、遂に夫人に献ず」。
また『釈名』に曰く、「煮れる繭を幕と謂う。貧者の衣は、以て綿絮を裹むべし。あるいは之を牽離と謂う。煮熟して爛れれば、牽き引きて散らし、綿のごとく為すべし」。
『礼記・玉藻』に曰く、「新綿を充てるは繭衣なり、旧絮を充てるは袍なり」。
また「繭繭」は声気微弱なる様を形容す。
『礼記・玉藻』に曰く、「言容繭繭」。
『疏』に解説して曰く、「綿綿絶えざるがごとく、声気細にして繭絲の如し」。
また『戦国策』に曰く、「足に繭生ずるも休まず」。
注に曰く、「足の皮、摩擦により粗くなり皺寄せ、蚕繭の如し」。
『類篇』には時に「

」と作り、俗に「蠒」と作るも、これ誤りなり。
考証:『釈名』に「繭曰幕也」とある。謹んで『太平御覧』所引の『釈名』原文に従い、「煮繭曰幕、或謂之牽離」と改む。また『釈名』原文に従い、「謂」の下に「之」の字を増す。