【酉集中】【豆部】豋;康煕筆画:13;頁碼:1192 頁 08 行
古代文献による記載:【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】すべて都騰切、音は「等」の平声に同じ。【説文解字】礼器と釈す。【爾雅・釈器】瓦製の豆を豋という。【注】すなわち膏豋なり。【疏】厳密に言えば、木製を豆、瓦製を豋といい、総称すればともに豆と呼ぶ。【詩経・大雅】「于豆于豋」。【伝】木豆は醤(ひしお)や肉醤を盛るのに用い、瓦豋は大羹(調味せぬ肉汁)を盛るのに用う。天を祭るには瓦豆を用いるのは、陶器が質朴なるによる。【宋史・礼志】宗廟の祭祀には太牢(牛・羊・猪の三牲)を用い、これに三鉶を配す。鉶すでに三つを設くるならば、豋もまたこれに従って三つを設くべきゆえ、牛・羊・猪の大羹を盛る豋三つを設けることを請う。また【元史・祭祀志】大羹は毎室に豋三つを用い、和羹は毎室に鉶三つを用う。
また「鐙」と通じて書く。【礼記・祭統】「鐙を執る」。【注】鐙とは豆の下の台座なり。【儀礼・公食大夫礼】「鐙に実(み)つ」。【注】瓦豆を鐙という。【集韻】あるいは「

」とも作る。
【説文解字】本字は「

」と作り、字形は「

」(両手)をもって「肉」を「豆」の上に持ぐるより成り、会意字なり。隷書に変じて「豋」となる。【毛氏曰】登降の「登」は上に「癶」(音は撥)あり。豋豆の「豋」は上に「月」(すなわち肉の字)と「又」(すなわち手の字)ありて、手に祭肉を持ちて豆の上に置くの意を表す。両字の意味するところ異なる。【六書略】豋は豆器なり。升登の登に借りて用う。「登」と「豋」とを一文字に合せるは誤りなり。