康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 380 ページ)
【卯集上】【心部】怛。康煕筆画:9。頁碼:380 頁 26 行。【集韻】得案切、音は旦。【説文】に「惨痛なり」とある。【前漢・武帝の詔】に「肢体傷つけば、則ち心中惨痛悲しむ」とある。また【唐韻】【集韻】【類篇】【韻会】に当割切、【玉篇】に丁割切、音は妲とある。【広韻】に「悲惨なり」。【増韻】に「驚懼なり」。【荘子・大宗師】に「変化によりて驚懼悲しまず」とある。【礼記・儒行】の注に「言急促ならず」とあり、疏に「愊怛とは即ち急促の義なり」とある。【釈文】に「怛、驚懼悲しみ、また労苦なり」とある。【詩・斉風】に「忧心忡忡」とあり、また或いは に作る。【詩・ 風】に「中心怛兮」とあり、【前漢・王吉伝】に【詩】を引きて に作る。また憚とも書く。入声。【周礼・冬官考工記・矢人】に「然れば強風ありといえども、之をして畏れしむべからず」とあり、【釈文】に「音は怛、都達反。或いは に作る。通じて旦と作る」とある。按ずるに陰復春の説く、【説文】に得案切、また当割切とあり、また「怛或いは心を旦の下に従ひ、 に作り、音義皆同じ」という。これ去声を以て本音とし、入声を次音とすべし。【玉篇】自り怛と とを分ちて音を異にし、沿襲久しく、【字彙】誤りを承け、【正字通】辨析明らかならず。今これを剖析して糾正す。