康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 236 ページ)
【丑集上】【土部】塵;康熙筆画:14;ページ:236 頁 38 行
古文の「尘」の字。
【唐韻】直珍切と注音し、【集韻】【韻会】【正韻】は池鄰切と注音して、音は「陳」に同じ。意味はちり・ほこり。
【爾雅・釈詁】に「久し」と釈す。塵垢が積もること久しきをいう。
【詩・小雅】に「大車を推すな、ただ自ら塵を被るのみ」という句あり。
【後漢書・班固伝】に「風伯が塵を掃う」との文あり。
【拾遺記】に曰く:石虎、四十丈の高楼を建て、異香を砕いて末とし、風起これば之を揚げて「芳塵」と称す。
【嶺南表異録】に曰く:犀角をもって簪・櫛を作れば、塵髪に沾らず、これを「辟塵犀」という。
また、目光の定まらざるを「遊塵」といい、【穀梁伝序疏】に見ゆ。
また「明窓塵」あり、丹砂の一種にして薬名なり。
【李白・草創大還詩】に「彷彿として明窓塵のごとし」という句あり。
また【梵書・円覚経】に「根と塵とは皆虚妄なり」と説く。
【注】に釈して曰く:根塵とは、六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)に対応する外境(色・声・香・味・触・法)を指す。
また【列仙伝】に曰く:麻姑、王方平に謂って曰く、「東海三たび桑田と変ずるを見たり。今蓬莱の水また浅くらんとす。恐らく再び塵を揚ぐべし」と。
また塵姓あり、【統譜】に見ゆ。
また葉音は直連切、音「廛」に同じ。
【班彪・北征賦】に句あり。「忽ち行を駐めて息ぎ、洹泉に我が馬を飲ます。晨露漸漸に冠蓋を湿らし、衣は暗く塵を蒙る。」