康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1436 ページ)
【亥集上】【馬部】駔;康煕筆画:15;頁碼:1436 頁 07 行。【唐韻】【集韻】【韻会】子朗切、【正韻】子党切、音は蔵の上声。【説文】に「壮馬なり」とあり。一説に「馬の蹲踞する様」とも。また【唐本説文】に「駔は奘馬なり。奘が誤って壮と書かれた」とある。【玉篇】に「駿馬」とあり。【左思・魏都賦】に「冀地の馬は厩に満ち、みな雄壮なる駿馬なり」と見え、注に「駔は雄壮の義」とある。また【爾雅・言】に「奘すなわち駔なり」とあり、注に「江東は大を駔と呼び、駔は粗の意に相当す」とある。また市中の狡知敏捷なる仲買人を指す。【呂氏春秋】に「段干木は晋の大なる仲買人なり」と見え、【史記・貨殖伝】に「駔侩は両家の交易を取り成す者にして、今の市場の經紀人に当る」とあり、注に「駔はその頭領なり」とある。また【広韻】徂古切、【集韻】【類篇】坐五切、音は祖。【周礼・春官・典瑞】に「組帯を用いて圭・璋・璧・琮・琥・璜なる六玉の溝文に貫く」とあり、注に「駔は組と読み、渠眉は玉飾りの溝文なり」とある。疏に「この六玉は両端に孔あり、また両孔の間に溝渠を作り、溝の両辺やや高起して眉の紋のごときをなし、組帯をもって中に連ねる」と説く。また【集韻】聡徂切、音は粗。これも馬の雄壮なる義なり。また牀魚切、音は鉏。人名にして、斉の公子駔、【左伝】に見える。考証:【左思・魏都賦】の「冀地の馬は厩に満ち、みな雄壮にして驚人なり」の句は、原文に拠り「驚人」を「駿馬」に改む。【爾雅・釈獣】の「奘すなわち駔なり」の条は、原文に拠り「釈獣」を「言」に、「秦晋」を「江東」に改む。