康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 938 ページ)
【未集中】【糸部】繒;康煕筆画:18;頁碼:938 頁下段 25。『広韻』疾陵切、『集韻』『韻会』慈陵切、音は「蹭」。『説文』に「絲織品を指す」とあり、籀文では「緈」と書く。『前漢・灌嬰伝』に「睢陽にて繒を売る者」と見える。〔註〕師古曰く、「繒は絲織品の総称なり」。また国名を指す。『穀梁伝・僖公十四年』に「季姫と繒子と防において会う」とあり。『周語』に「杞と繒とは太姒より出づ」と見え、〔註〕に「杞・繒の二国は姒姓にして夏禹の後なり」とある。また県名を指す。『史記・呉太伯世家』に「斉の師を艾陵に破り、繒に至る」とあり、〔註〕に「琅邪郡の繒県なり」と見える。また姓氏を指す。『史記・夏本紀』に「禹は姒姓にして、その後裔は各地に封ぜられ、国名をもって氏となし、繒氏あり」と見え、『前漢・文帝紀』に「祁侯繒賀、将軍となる」とある。また『集韻』に「咨騰切」にて音「増」、「徂稜切」にて音「層」、「作亙切」にて音「贈」とあり、義同じ。また「矰」に同じ。『三輔黄図』に「佽飛、繒繳を備えて雁を射る」と見える。考証:『史記・呉太伯世家』の「斉の師を艾に破り繒に至る」の文について、原文に照らして「艾」を「艾陵」に改む。