康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1327 ページ)
【戌集上】【金字部】鑿;康煕筆画:27;頁碼:1327 頁 29 行
古文【唐韻】在各切【集韻】【韻会】【正韻】疾各切、音は「昨」。【広韻】に「錾なり」とあり。【古史考】に「孟荘子、鑿を作れり」とあり。【師古曰く】鑿は木を穿つに用うるの具なり。
また【説文】に「木を穿つなり」とあり。【易・繋辞・刳木為舟疏】に「剖きて其中を鑿き空く」とあり。
また【詩・豳風】に「二之日、氷を鑿つこと冲冲たり」とあり。【朱注】に「氷を鑿つとは、山に入りて氷塊を開採するを指す」とあり。
また黥刑(顔に字を刺す)を指す。【前漢・法志】に「其の次は鑽・鑿を用ゆ」とあり。【注】に「鑿はすなわち黥刑なり」とあり。
また開通を指す。【前漢・張騫伝】に「然るに騫、空を鑿く」とあり。【注】に「鑿は開通なり。空は貫通なり。張騫初めて西域に通ずる道を開きしを指す」とあり。
また製造・創造を指す。【公羊伝・成十三年】に「公、鑿して行うなり」とあり。【注】に「鑿は改めて製造するの意あり」とあり。【釈文】に「鑿は在洛反と読む。すなわち刻意に製造するの意なり」とあり。
また【韻会】に「六種の情を六鑿と曰う」とあり。【荘子・外物篇】に「心に天遊無ければ、則ち六鑿相攘ぐ」とあり。【注】に「六種の情を指す」とあり。
また【正字通】に「心に従いて理に合することを求めざるを鑿と曰う」とあり。【孟子】に「其れ牽強付会なるが故に」とあり。【前漢・礼楽志】に「主観的臆断により穿鑿付会す」とあり。
また書名なり。緯書に【乾坤鑿度】あり。
また【広韻】則落切【集韻】【韻会】【正韻】即各切、音は「作」。【集韻】に「鮮明なる様」とあり。【詩・唐風】に「白石鑿鑿たり」とあり。【伝】に「鑿鑿は鮮明なる様」とあり。【釈文】に「鑿は子洛反と読む」とあり。
また【九章算術】に「粟の率五十、鑿二十四」とあり。すなわち五斗の穀子より二斗四升の米を出す之意なり。【左伝・桓二年】に「粢食鑿せず」とあり。【注】に「精しく舂ぜざるなり」とあり。【釈文】に「鑿は子洛反と読む」とあり。【杜甫詩】に「秋菰黒米となり、精鑿白粲を伝える」とあり。
また【広韻】【集韻】昨木切、音は「族」。【広韻】に「花葉を鑿鏤す(紋様を彫刻す)」とあり。
また【集韻】【韻会】【正韻】在到切、漕の去声に読む。【集韻】に「孔を穿つ」とあり。【増韻】に「孔穴」とあり。【周礼・冬官考工記・輪人】に「凡そ輻、其の鑿の深きを量りて以て輻の広と為す」とあり。【釈文】に「鑿は曹報反と読む。また字の如く(本音に)読むものあり」とあり。【前漢・楚元王伝】に「羊其の鑿に入る」とあり。【師古注】に「鑿は在到反と読む。掘れるる墓穴を指す」とあり。【楚辞・九弁】に「何ぞ時俗の工巧なるや、規矩を滅して鑿を改む。独り耿介にして随わず、先聖の遺教を慕わんと願う」とあり。
また【集韻】七到切、音は「操」。冗雑なるの意なり。
また【唐韻正】に平声に読み、音は「漕」とあり。【水経注】に「桓に問鼎の志有り、乃ち一洲を漕ぎて以て百数に充つ」とあり。漕はすなわち鑿の字なり。
また【韻補】に脞五切に叶い、租の上声の如く読む。【易林】に「鉛刀玉を攻め、鑽鑿せざること無し。龍体具挙し、魯班輔と為る」とあり。