康熙字典解説
【唐韻】は余両切、【集韻】は以両切で、音は「養」に同じ。【説文解字】によれば、痒みを引き起こす虫をいう。また【揚子・方言】に「蚍蜉は燕では蛾䖹・螳螂といい、あるいは䖹䖹という」とある。また【広韻】は綿婢切で、音は「渳」に同じ。【爾雅・釈虫】に「蛄䗐は強䖹ともいう」とあり、【揚子・方言】にも「蛄䗐は強䖹という」と見える。郭璞の注には「米中の小なる黒き甲虫なり。建平人は之を芉子と呼び、音は芉。芉は即ち姓なり」とある。【正字通】に「䖹の字には平声・上声の二読あり」という。○按ずるに、字書によれば䖹の字には余両・綿婢の二切あり、いずれも上声に属し、平声なし。考証〔また【広韻】に綿婢切、音は渳。【爾雅・釈虫】に蛄䗐は強䖹。【揚子・方言】に螳螂または之を䖹䖹といい、蛄䗐は強䖹という。郭注に米中の小なる黒き甲虫なり。建平人は芉子と呼び、音は芉。芉は即ち姓なり〕。謹んで按ずるに、「螳螂または之を䖹䖹という」について、郭注は音を芉とせず、姓としての芉を綿婢切の下に帰すべきにあらず。しかも上下文の強䖹とも関連なし。ゆえに「螳螂」以下の七字を上文の「蚍蜉燕では蛾䖹という」の下に移すべし。