康熙字典解説
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【亥集中】【鳥部】鴈;康煕筆画:15;頁碼:1484 頁 08 行
古文【唐韻】五晏切【集韻】【韻会】【正韻】魚切、音は赝。【説文】鴈は鳥の名。【玉篇】大なるを鴻といい、小なるを鴈という。【禽経】また翁鶏ともいい、また鯊鶉ともいい、また鷹ともいう。【広雅】鴚・鶬はいずれも鴈なり。【揚子・方言】鴈は関以東は鴚と称し、南楚の外は鶬鴚と称す。また【法言】時に来り時に往くとは、朱鳥を謂うか。【注】鴈を指す。また陽鳥ともいう。【書・禹貢】陽鳥の居る所。【伝】陽気に随いて遷移する鳥。鴈の類に属す。【礼・月令】孟春正月、鴻鴈来たる。【夏小正】鴈北へ向かう。【正字通】鴈は夜宿るに、鴻は内輪に、鴈は外輪に居て、互いに警戒防備し、飛ぶときは葦を銜えて矢を避く。禍を遠ざけるの習性あり。また【周礼・春官・大宗伯】禽を以て六贄とし、大夫は鴈を贄とす。また【儀礼・士昏礼】男家使人を女方に使わして求婚し、初めて礼を致すに鴈を用ゆ。【又】婚礼の夕、婿自ら新婦を迎うるに、鴈を献じて礼とす。【疏】鴈は陰陽の往来に従い、配偶定まって変らず。また【詩・鄭風】両驂鴈行の如し。【注】両驂は中駕に次ぎ、鴈の飛行する行列の如し。また鵞を指す。【爾雅・釈鳥】舒鴈はすなわち鵞なり。【疏】鵞の別名を舒鴈という。また星名。天鴈・地鴈はいずれも流星なり。【爾雅・芸海泂酌】流星、色青赤にして小なるを地鴈といい、長さ二三丈なるを天鴈という。また地名。【前漢・地理志】鴈門郡。また山名。鴈門山は高柳の北に在り。【山海経注】山上に大沢あり、鴈これに集まり、これを鴈塞と称す。また衡山の傍に回鴈峰あり。また【正字通】流亡の傭工を鴈戸という。唐代に籍に編せられたる民戸に鴈戸あり、その来去不定なること鴈の如きによる。また樹木の名。【唐書・地理志】雅州盧山郡、石菖蒲・落鴈木を貢ず。また草の名。【管子・地員篇】その種は鴈膳、実は黒く、萼は紅く、実は黄なり。【注】鴈膳は草の名。また姓。【姓苑】に見ゆ。また「赝」(偽)に通ず。【韓非子・説林篇】斉魯を伐ち、讒鼎を索む。魯は偽りを以て之を送る。斉人曰く「これは偽なり」。魯人曰く「真なり」。また葉して魚旰切、音は岸。【班固・西都賦】鶬鴰鴇鶂、鳧鷖鴻鴈。朝に河海を発し、夕に江漢に通ず。一に鳱と作る。【説文】鴈は鳥に従い、人に従い、廠声なり。【徐鉉曰】人に従い廠に従うも、其の義解すべからず。当に「雁」の字を略せるものなるべし。「雁」に通じ、別に「鳫」と書く。