康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 86 ページ)
【卯集下】【方部】於;康熙筆画 8、頁 86。古文。『唐韻』哀都切、『集韻』『韻会』『正韻』汪胡切。烏に同じ。『韻会』隷書に変じて「於」と作る。古文本来は烏の形に象る。今はもっぱら嘆辞及び語辞の字とし、遂に鴉・烏の字として用いる者なし。また『爾雅・釈詁注』に「於・乎は皆語の韻絶なり」。『疏』に「嘆辞なり」。『書・堯典』に「僉曰く、於、鯀哉」。『詩・周頌』に「於穆清廟」。また『周頌』に「於乎不顕」。按ずるに、或いは「嗚」「烏」に作り、音義皆同じ。また『広韻』央居切、『集韻』『韻会』『正韻』衣虚切、音は淤。語辞なり。『博雅』に「於、于なり」。按ずるに、『説文』に「于」を「於」に訓ず。蓋し于・於は古に通用す。凡そ経典の語辞は皆「于」に作る。また『広韻』に居なり。『韓愈・示児詩』に「前栄に賓親に饌し、冠昏の所於」。『朱子・考異』に「所」或いは「依」に作る。按ずるに、「所於」を「依於」に作れば、即ちこれに依りて居するなり。孔融の書に「杯を挙げて相於す」。曹植の楽府に「心相於す」。杜甫の詩に「良友幸いに相於す」。即ち相依りて居するの意なり。また『揚子・太経』に「白舌於於」。『注』に「多難の貌」。また『広韻』に代なり。『集韻』に往なり。また地名。『戦国策』に「商於の地六百里」。また姓。『姓氏急就篇』に「黄帝の臣於則履を造る」。『前漢・功臣表』に「渉安侯於単」。