康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 932 ページ)
【広韻】は烏恢切、【集韻】は烏回切、【正韻】は烏魁切と注し、音は「隈」に同じ。【玉篇】は五色の糸をもって作る飾りだと解する。【類篇】は断ち切った彩色の糸を二条の縄紐の間に巻きつけるものだと説く。【顔氏家訓】には東宮の旧事に「六色の罽䋿」とある記述が見える。○按ずるに、【説文解字】に曰く、「莙」は牛藻なり、音は「威」のごとし。今なお水中にこの物あり、一節数寸にして、細密なる茸毛糸のごとく、円く繞って愛すべく、長きものは二三十節に及ぶ。また五色の糸を小段に断ち、横に線股の間につけて編み、莙草の状を模して物を飾るものを「莙」という。当時は深く青く紅を透かした六色の毛織物を用いてこの「莙」を作り、織帯を飾るべし。張敞これによりて「䋿」の字(糸偏に畏)を作れり。まさに「隈」と書くべきなり。