康熙字典解説
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【広韻】には徒合切、【集韻】には達合切と注音され、音は「沓」と同じである。意味は黒色を指す。また、雑多で入り乱れたさまをも指す。【玉篇】に晋書に「䵬伯」という語があると記される。【顔氏家訓】によれば、晋の中興書に泰山の人羊曼は放縦で小節にこだわらず、侠気を好み、飲酒に節度がなく、兗州において「濌伯」と呼ばれたという。民間に「濌濌」という言い伝えがあり、およそ用いぬことなし・容れぬことなしの意味を表すものであろう。顧野王の【玉篇】では誤って黒偏に沓と字形しているが、私の見る諸本にはいずれも黒偏に作るものはない。「重沓」は豊かで厚く、積み重なって多いことを表すのであり、黒偏にすればかえって意義をなさない。○按ずるに【字彙】にも、この字は重偏に従うべきであると説く。また、【集韻】【正韻】には託合切と注音され、音は「錔」と同じであり、意味も同様である。